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4.1 UNIXに関するトラブルシューティング


4.1.1 ログインできない

* パスワードが間違っている

ログインする際にパスワードを間違って入力すると,ログインウィンドウに`Login incorrect'と表示される.この場合には,<CAPS><かな>キーが押されていないか確認して,再度ログインの操作を行う.

操作を何回繰り返してもログインできない場合には,パスワードが間違っている可能性が高いので,CNS/ERNSサービス窓口(内線 52512)で学生証を提示し,仮パスワードを発行してもらうこと.仮パスワードはすみやかにyppasswdコマンドを利用して変更すること.

* 環境設定ファイルを編集した直後である

環境設定用の各種ファイルを作成,編集した直後にログインできなくなったときは,環境設定が原因であると考えられる.この場合は他のユーザのシェルから`rlogin localhost -l [ログイン名]'と入力してホストにリモートログインするか,ログインウィンドウでパスワードを入力した後に<RET>の代わりに<F1>と入力してxtermを起動する. どちらかの方法でログインできた場合には,ログイン時に読み込まれる環境設定用ファイルの記述に間違いがある可能性が高い.どうしてもログインできない場合には,ITC(内線 52512)またはCNSコンサルタント(内線 52519)に相談すること.特に.xsessionファイルの作成や変更は気をつけて行う必要がある.

* ファイル使用量が使用制限を超えている

個人の所有するファイル使用量が制限を超えている場合には,ログインできないことがある.ファイル容量が使用制限を超えている場合には,次のようなメッセージが表示される.

Over disk quota on /a/fs0601a, remove 9160K within 6.3 days
CNSのユーザは1人100MB,15000ファイルまでファイル空間を使用できるが,マルチメディアデータファイル,プログラムの異常で発生する coreファイルなどは,ファイル容量が大きいので,個人でそのようなファイルを複数持つと使用可能なファイル容量を超えてしまうことがある.その場合は,不要なファイルを消去する圧縮するバックアップをとるなどの対応をして,ファイル使用量を減らすこと.


* アカウント停止処分を受けている

CNSではプリンタからの印刷が年間500枚に制限されている.印刷枚数が500枚を超えているユーザは,一定期間内に超過料金を支払わない場合,アカウントが停止される.学年度末に事務の掲示板などに枚数を超過したユーザのリストが掲示されるので,各自確認すること.また,printer-ac
ct
コマンド
を実行して自分が現在までに何枚印刷しているかを調べることができる.

3か月を過ぎて,一度もパスワードを変更していない場合もアカウントが停止される.この場合は,学生証などの身分証明証を持ってメディアセンター1階リサーチエリアのCNS/ERNSサービス窓口に行くこと.本人であることを確認の上,新しい仮のパスワードが設定される.この仮のパスワードでログインしたら,すぐにyppasswdコマンドを使って新しいパスワードに変更すること.

4.1.2 ホームディレクトリに移動できない

* ファイルサーバが停止している

ファイルサーバの不調により,そのファイルサーバにホームディレクトリがあるユーザが,一時的にログインできなくなることがある.この場合は,しばらくたってからログインし直すこと.

* ホームディレクトリの保護モードが正しく設定されていない

自分のホームディレクトリの保護モードが正しく設定されていないことが考えられる.ユーザに対して読み,書き,実行が許可がされているか確認し,もし設定に不備があれば chmodコマンドを実行して保護モードの設定を行い,ログインし直す.次に実行例を示す.

No directory! Logging in with home=/
Last login: Fri Feb 27 18:44:29 from ccs01
Sun Microsystems Inc.   SunOS 5.6       Generic August 1997
>{cd /home<RET>
>ls -l t00000tf<RET>
>ypmatch t00000tf amd.home<RET>
type:=link;fs:=/home/fs0601a;sublink:=$key}
>{cd /home/fs0601a<RET>
>ls -l |grep t00000tf<RET>
d---r-xr-x 51 t00000tf 3584 Feb 22 15:34 t00000tf 
>chmod 755 t00000tf<RET>
>cd /home/t00000tf<RET>
>pwd<RET>
/a/fs0601a/t00000tf
>logout<RET>



4.1.3 コマンドが入力できない

C-sが押された

シェル上でC-sを押すと画面への出力が止まるので,キー入力しても何も画面に表示されない.この場合は C-qを押すと画面への出力が再開される.

* フォアグラウンドジョブが処理中である

プロンプトが表示されていることを確認する.フォアグラウンドでジョブが動いているときは, C-zを入力して現在動いているジョブをサスペンドしてからbgコマンドを実行し,ジョブをバックグラウンドにする.

* システム異常

マウスカーソルが動くか,他のウィンドウは入力を受けつけることを確認する.もし入力が受けつけられない場合には,システムやホスト自体に問題がある可能性が高い.そのような場合はITC(内線 52512)かCNSコンサルタント(内線 52519)に連絡すること.

4.1.4 画面の表示がおかしい

writeコマンドなどで画面が乱れている

C-lを実行して,画面の再表示を行う.


* その他の場合

ウィンドウ内で<CTRL>を押しながら,マウスの中ボタンをドラッグするとVT Optionsメニューが表示されるので,[Do Full Reset]を選択し中ボタンをリリースしてFull Resetを実行する.画面がクリアされるので,<RET> を何度か押すとプロンプトが表示される.ただしVT Optionsメニューは,ホストによって利用できない場合がある.また個人の環境設定によっては正常に実行できないことがある.


* どうしても直らない場合

上記いずれの方法でも直らない場合は,最後の手段としてウィンドウを強制的に閉じる.ウィンドウを閉じるには,ルートウィンドウでマウスの左ボタンを押してWindow Opsメニューから[Destroy]を選択する.マウスカーソルの形が変わるので,閉じるウィンドウにマウスカーソルを合わせてクリックする.その際,ログインウィンドウを閉じるとログアウトする.

ウィンドウを強制的に閉じるとプログラムの異常終了につながるため,できるだけ避けること.


4.1.5 ユーザの設定不備によりコマンドが実行できない

* /usr/local/lib/setup/.cshrcが正常に読み込まれていない

次のように入力してする.

% source /usr/local/lib/setup/.cshrc <RET>

もし.cshrcファイルを読み込むことができなかったり,`Notfound'などのエラーメッセージが表示された場合や,.cshrcファイルを読み込んでいてもコマンドが実行できない場合には,ITC(内線 52512)またはCNSコンサルタント(内線 52519)に相談する.


* ホストの不備によりコマンドが実行できない

ファイルサーバが停止していたり,利用しているホストに異常がある場合,コマンドを実行できないことがある.いずれの場合も,ITC(内線 52512)またはCNSコンサルタント(内線 52519)に相談する.


C-zで多くのコマンドを中断している

多くのコマンドを中断していると,コマンドが実行できないことが多い. jobsコマンドを実行して,サスペンドされているコマンドが多数存在している場合には,不必要なジョブをkillコマンドで終了させる.

                    
?<C-z>
Suspended
% jobs<RET>
[1]    Suspended              platex apec.tex
[2]    Suspended              platex apec.tex
[3]    Suspended              platex apec.tex
[4]    Suspended              platex apec.tex
[5]  - Suspended              platex apec.tex
[6]  + Suspended              platex apec.tex
% kill %1<RET>
[1]    Terminated             platex apec.tex
% _



* 操作を受けつけない

動画ファイルなど大きなファイル容量を要するアプリケーションを起動していて,ホストに多大な負荷がかかっている際は,文字入力が受けつけられなくなったり,マウスカーソルが動かなくなったりするなど,ホストが反応しなくなることがある.

その場合にはpsコマンドとkillコマンドを利用して,停止したジョブを強制終了する.psコマンドは,現在ホストで動作しているジョブと,それらのジョブに関するさまざまな情報を得る場合に利用する.

% ps<RET>
   PID TT       S  TIME COMMAND
  2717 pts/0    S  0:00 -tcsh
  2735 pts/0    T  0:00 emacs -nw
% _

また上記のジョブのうち,emacsを強制終了する場合には, emacsというジョブに対応するPIDを調べ,その番号を引数にして killコマンドを実行する.

% kill 2735 <RET>
[1] Terminated  emacs -nw
% _

psコマンドには,さまざまなオプションが用意されている.詳しくはオンラインマニュアルを参照すること.


4.1.6 フロッピーディスクが読めない


.mcwdというファイルがある

ホームディレクトリに.mcwdというファイルが存在した場合,そのファイルを消す.


* フロッピーディスクドライブが故障している

ITC(内線 52512)に連絡する.


* フロッピーディスクの内容が壊れている

この場合は修復が困難であるため,バックアップなどがある場合はそのデータから復元する.また内容が壊れていたフロッピーディスクは,フォーマットを行うことで再度使用できることもあるが,壊れやすくなっている可能性があるのでそのフロッピーディスクの使用は控えた方がよい.


4.1.7 が思い通りに処理されない

* 文字コードがおかしい

WindowsやMacintoshで編集したものをCNSのホームディレクトリに転送した際,日本語文字コードが正しくないため,`Text line contains an invalidcharacter'と表示されて処理が行われない場合がある.その場合にはnkfコマンドを利用して日本語文字コードをISO-2022-JPに変換してからやり直すこと.また,Emacsでも文字コードを変換できる

* バイナリ形式のEPSが含まれている

Photoshopなどで作成したバイナリ形式のEPSファイルが含まれていると 処理が正常に終了しない.その際には,EPSファイルをテキスト形式で保存してからやり直すこと.

* 極端に行間が空く

コントロールシーケンスと呼ばれる特殊記号が含まれているためにが通らない場合がある.いくつかの方法で,ファイル中に存在するコントロールシーケンスを取り除ける.

方法1

Emacsでソースファイルを開き,コピー&ペーストして,新しいファイルとして保存したものを処理する.

1.
Emacsでコントロールシーケンスが含まれているファイル(test.texとする)を開く.
2.
C-x 2で画面を2分割し,新しいバッファ(test1.texとする)を表示する.
3.
M-<test.texの先頭にカーソルを移動し, C-<SPACE>でMark setを行う.
4.
M->でファイルの最後にカーソルを移動し, M-wでファイル全体をキリングバッファに取り込む.
5.
C-x otest1.texを編集するウィンドウに移動し, C-yでバッファの内容をペーストして,保存する.

方法2

WindowsやMacintoshで作成したファイルをUNIXで編集する場合には,次のようにして改行コードを変更する.

% tr -d '15' < [Windowsのファイル] > [UNIXのファイル]<RET>
% tr -d '15' '12' < [Macintoshのファイル] > [UNIXのファイル]<RET>

1ページ目から2ページ目への改ページが正しくされない場合は,\maketitle\begin{document}の前に書かれている場合が多いので,のソースファイルを確認する.


4.1.8 コマンドの中止

* フォアグラウンドコマンドを中止したい

実行中にC-zを入力することでジョブをサスペンドできる.また,C-cC-dを入力することでほとんどのコマンドを終了できる.

4.1.9 Emacsの異常終了

* Emacsが異常終了したときに編集していたファイルを復元したい

Emacsが作業の途中で異常終了した場合は,編集中のファイルが`#ファイル名#'という名前で保存されている.もとのファイルを復元するには,Emacsを起動してM-xrecover-fileを行い,もとのファイル名を指定する(図4.1).ただし,#ファイル名#に常に最新の編集中のファイルの内容が保存されているとは限らない.


図 4.1:M-x recover-fileの実行例
図 4.1:M-x recover-fileの実行例


4.1.10 作成したファイルにアクセスできない

* 作成したファイルにアクセスできない(1)

記号の含まれたファイル名をつけた場合,lsコマンドでファイルの存在は確認できても,catコマンドやrmコマンドを使ってファイル操作を行うことができない.例えばfile,1のようにファイル名に記号が入ってしまった場合,次のようにダブルクォーテーションでファイル名を囲うことで指定できる.

% cat "file'1"<RET>
また,`-file2'のように -記号が入ってしまった場合にはコマンドのオプションと認知されてしまう.この場合はオプションに- (ハイフン)をつければよい.

% mv -file2 file2<RET>
usage: mv [-if] f1 f2 or mv [-if] f1 ... fn d1 
% mv - -file2 file2<RET>
% _

* 作成したファイルにアクセスできない(2)

CNSのUNIX環境ではファイル名が日本語のファイルを操作できない.Emacsで編集したファイルを保存するとき,またWindowsからファイルを転送する際は,半角英数でファイル名をつけること.

どうしても消去できない場合は,ls -iを実行し,ファイルがどこに記憶されているのかの一覧を出す.その番号を利用し次のように入力することでファイルを消去できる.

% find . -inum [番号] -exec rm {} \;<RET>

% ls -i<RET>
562240 chinese.txt              562050 search.txt
186231 di'red,?txt              561999 story.txt
186232 file1                    186233 test.tex
562055 file2
% find . -inum 186231 -exec rm {} \;<RET>
% _

4.1.11 WWWで

Personal Home Page List in SFCに登録されない

自分のホームページを新しく作成したり,すでにホームページを持っている学生のページが,`個人のホームページ一覧'というSFCのリストに登録されていないことがある.この場合,次のような原因が考えられる.

public_htmlのディレクトリ名が間違っている

publichtmlpublic-htmlpublic_httpなど,ディレクトリの名前が間違っていないことを確認する.

public_htmlディレクトリやファイルの保護モードが正しくない

WWWで情報公開を行うには,ホームディレクトリと公開する情報が書かれたファイル,ディレクトリの保護モードが, othersに対して読み込みと実行を許可していなければならない.現在自分のディレクトリやファイルの保護モードがどのように設定されているのかを調べるには,lsコマンドを-lオプションとともに実行する.その際public_htmlは次のような設定になっていなければならない.

drwxr-xr-x  3 t00000tf student      512 Feb 12 02:29 public_html

もし保護モードの設定が上記のようになっていない場合には,次のコマンドを実行してディレクトリの保護モードを変更する.

% chmod 755 /home/t00000tf/public_html<RET>
% _

public_htmlディレクトリに.hidemeが存在している

public_htmlディレクトリの下に.hidemeというファイルが存在すると,`ホームページを持っている人達'のリストに登録されない.この場合,.hidemeというファイルを削除すると登録されるようになる.

* ホームページの作成,訂正を行ったばかりである

`ホームページを持っている人達'のリストは1日に数回更新される.実際にリストの更新が行われるまでは登録されない.


4.1.12 メールの転送

CNSのメールアドレスに届いたメールを,外部のメールアドレスへ自動的に転送するには,メールサーバへリモートログインし,`/var/forward/ログイン名'のファイルへ転送先のメールアドレスを記述すればよい.このことをメールのForwardともいう.次にその方法を説明する.

% ssh mail<RET>
t00000tf's password: <RET>
Sun Microsystems Inc.   SunOS 5.6       Generic August 1997
% cd /var/forward<RET>
% _

次に,自分のログイン名と同じファイル名のファイルを作成し,転送先のメールアドレスを記述する.次にその方法と実行例を示す.

%echo 

endmath}[転送先メールアドレス] > [ログイン名]}<RET>

% echo {}}picasso@guide.ac.jp > t00000tf<RET>
% more t00000tf<RET>
picasso@guide.ac.jp
% _
以上でメールの転送を行うための設定が完了する.この場合,送られてきたメールは全て転送先のアドレスへ転送される.CNSのメールサーバにコピーを残して転送する場合は次のように記述する.
%echo 

backslash}[ログイン名], [転送先メールアドレス] > [ログイン名]}<RET>


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