画面上のウィンドウイメージを画像ファイルとして保存することを,ウィンドウダンプを取るという.UNIX上ではコマンド,またはアプリケーションを利用してウィンドウダンプを取る方法があり,画面に表示されたものをレポートに引用したいときなどに利用する.
xwdコマンドはウィンドウダンプを取るためのコマンドである. xwdコマンドで作成したウィンドウダンプは,XWD形式で保存される.xwdを利用するには次のように入力する.
% xwd [オプション] [ファイル名]<RET>
-out | ダンプ結果をファイルに出力する.この指示がない場合, xwdコマンドは標準出力にダンプの結果を出力する.通常,XWD形式のファイルには .xwdという拡張子をつける. |
-frame | タイトルバーや周囲の枠を含めてダンプする. |
-root | 画面全体を自動的にダンプする. |
% xwd -out display.xwd<RET>
コマンドを実行するとマウスカーソルの形が`+'に変わるので,マウスカーソルをダンプしたいウィンドウ上に移動し,クリックする.すると,ダンプを取り始めるときに音が鳴り,ダンプが終了すると再度音が鳴る.オプションに-rootを指定した場合は,マウスで選択せずに画面全体をダンプする.
このとき,カーソルは画像ファイルに含まれないが,ダンプを取るウィンドウの上に他のウィンドウが重なっていると,その通りにダンプされてしまう. xwdコマンドを実行する前に,ダンプするウィンドウが完全に見える状態にしておく.
画像操作編集ツールであるXVの[Grab]を用いてもウィンドウダンプを取れる.XVは各種画像ファイル形式で出力できるため,印刷可能なPS形式にも変換して保存できる.
SGI O2 (otwo??)では,画面上のウィンドウダンプを取る際に,snapshotというアプリケーションを利用できる.
% snapshot &<RET>
すると`snapshot'と書かれた小さなウィンドウが表示される(図2.8).なお,このウィンドウは<ALT>と<F7>を同時に押した状態でドラッグにより移動できる.
取り込む画像を指定した後に枠の微調整を行う場合,まずマウスカーソルを`snapshot'ウィンドウ上に移動する.次に<SHIFT>を押しながらマウスカーソルを赤い枠の上に合わせ,左ボタンをドラッグして枠のサイズの変更や移動を行う.
`snapshot'ウィンドウ上でマウスの右ボタンをクリックし,表示されるメニューから[Exit]を選択する.