本文に対するコメントや用語の簡単な説明を加えたりする場合,本文中に書き加えるよりは,欄外に書き添えた方が読みやすくなります.LaTeXでは
\footnote
コマンドを用いて,文書中の特定の語句に脚注をつけられます.
\footnote
コマンドは脚注をページの下部に小さくまとめて出力し,どのキーワードに対する注釈かを示すための小さな記号や番号をつけます.次に書式を示します.
次に
\footnote
コマンドの記述例と出力例を示します.
このように\footnote{\{\ttfamily footnote}コマンドの出力例}
番号を振って
↓
\footnote
コマンドは一部の環境やコマンドとともには用いることができません.このような場合は次に示す\footnotemark,\footnotetextコマンドのペアを用います.
\footnotemark, \footnotetextコマンド
tabular環境などで
\footnote
コマンドを用いると,対応づけのための番号は出力されるものの,脚注そのものが出力されないという問題が生じます.このような場合は\footnote
コマンドの代わりに\footnotemark
,\footnotetext
コマンドのペアを用います.
2つのコマンドのうち,\footnotemark
コマンドは対応づけのための番号のみを出力します.このコマンドは脚注をつけるキーワードの直後に記述します.一方,\footnotetext
コマンドは実際に脚注として出力したい文書を記述するためのコマンドで,tabular環境などの\footnote
コマンドが正常に機能しない環境やコマンド引数の外で用います.対応づけのための番号が正しく一致しない場合は\footnotetext
コマンドにオプション引数を用いて番号を指定する必要があります.
tabular環境内で\footnotetext
コマンドを用いた記述方法とその出力例を図3.2に示します.
\begin{tabular}{c|lr} \hline
順位 & 名前 & 賞金 \\ \hline
第1位 & ふるはた\footnotemark & 3000円 \\
第2位 & いまいずみ\footnote{出力されない} & 508円 \\
第3位 & くわばら\footnotemark & 167円 \\ \hline
\end{tabular}
\footnotetext[2]{警部補}
\footnotetext[4]{鑑識課}
順位 |
名前 |
賞金 |
|
第1位 |
ふるはた3.2 |
3000円 |
第2位 |
いまいずみ3.3 |
508円 |
第3位 |
くわばら3.4 |
167円 |
\footnotemark,
\footnotetextコマンドの記述例と出力例