Emacsの起動や終了についてのオプションや,知っていると 便利な知識について説明します.
Emacsの起動時にオプションをつけることによって 新しくウィンドウを開かずに起動したり,文字の大きさを変えられます. emacsコマンドのオプションの一覧を表に 示します.
オプション | 意味 |
-nw | ターミナルウィンドウ内に起動する |
-fn 7x14 | 14ドットの文字を利用する |
-fn 10x20 | 20ドットの文字を利用する |
-fn 12x24 | 24ドットの文字を利用する |
emacsコマンドに`-nw'オプションをつけて起動すると, コマンドを入力したシェル ()内に Emacsが表示されます.
% emacs -nw <RET>
この場合,C-zを入力することによってEmacsを中断し,シェルを 利用して別の作業を行えます.反対に,シェルから中断したEmacsに戻るには fgコマンド()を実行します.
Emacsでは通常,文字の大きさは14ドットになります. emacsコマンドに `-fn'オプションをつけて起動すると, 文字の大きさを変更できます. 24ドットの文字を利用する場合はシェルに次のように入力します.
% emacs -fn 12x24 & <RET>
この場合,文字の大きさに合わせて, ウィンドウも大きく表示されます.
モデム経由などでリモートログインをしている場合では, -nwオプションをつけて起動した場合と同様に, 新たにEmacsのウィンドウは表示されません. また,コマンドの後に`&'をつけても, Emacsをバックグラウンドジョブ()としては起動で きません.
Emacsを終了するとき変更個所が保存されていないファイルがある場合は, 次のように確認を求められます.
Save file /home/t02000tf/[ファイル名]? (y, n, !, ., q, C-r or C-h) _
ここでyを押すと,ファイルを保存してEmacsは終了します. 保存せずにEmacsを終了するときは,nを押します. その際,次のようにもう一度終了確認を求められます.
Modefied buffers exist; exit anyway? (yes or no) _
ここでyesを入力すると,Emacsは終了します.
通常,Emacsの機能はキーボードを操作して利用しますが, メニューバーを利用することで,同様の作業をマウスを使って行えます. メニューバーの内容はその際利用している モード()によって変化し, モード特有の機能やその他の便利な機能を利用できます. ただし,-nwオプションをつけてEmacsを起動した場合,また モデム経由などでTera Termを用いてリモートログインし,Emacsを起動した場合は, キーボード入力のみでメニュー項目を選択します.
ファイルを編集する際に編集内容が画面に表示される部分をウィンドウといいます.
ここでのウィンドウは, X Window Systemにおけるウィンドウ とは異なります. X Window Systemのウインドウ()は枠外であり Emacsでのウィンドウとは,その内側を指します.