LaTeXのソースファイルは,ファイル名に `.tex'という拡張子をつける必要があります. ソースファイルは, 文書の全体を定義する``文書クラス''の指定からはじまります. 文書クラスの指定の後, 本文が始まる前の部分に文書の体裁の指定を書きます. この領域を``プリアンブル''といいます. プリアンブルに対して, 本文の始まりの指定から,本文の終りの指定までの 本文を記述するための領域を, ``本文領域''といいます.
\documentclass[a4j,11pt]{jarticle} %プリアンブル \begin{document} %本文 \end{document}
LaTeXの機能の基本的な定義はドキュメントスタイルの指定によって行います が,一部の機能の変更や調整プリアンブルでも指定できます. .この記述を 行う部分をプリアンブルといいます.この部分に記述した変更や指定は本文全体に 効果があります.一般的に次のような変更や指定を行います.
特に変更や指定をしない場合は,プリアンブルには何も書く必要はありません.
文書クラスとは論文や書籍といった文書の分類を表し, 文書全体の体裁やコマンド, 環境を定義します. 文書クラスは必ずソースファイルの先頭で指定する必要があります. 文書クラスの指定には\documentclassコマンドを利 用します.
\documentclass{文書クラス}
クラス名 | 特徴 |
jarticle | 一般的な日本語論文形式.講義レポートなどに利用する |
jreport | 一般的な日本語レポート形式.比較的長めの文書に利用する |
jbook | 日本語書籍用の文書クラス |
クラスオプションは 文書クラスでは定義できない細かな設定を行います. クラスオプションは必要に応じて次のように\documentclassコマンドのオプション引数として指定します. 表におもなクラスオプションを示します.
\documentclass[クラスオプション名]{文書クラス}
クラスオプション名 | 機能 |
a4j | 用紙サイズをA4にします. |
11pt | 基本の文字サイズを11ポイントにします. |
12pt | 基本の文字サイズを12ポイントにします. |
twocolumn | 文書を2段組にします. |
パッケージファイルを読み込むことで,文書にさまざまな機 能を追加できます. パッケージファイルはプリアンブル内に次のように \usepackageコマンドの引数に指定することで読み 込めます.表 にCNS で利用できるおもなパッケージを示します.
\usepackage{パッケージファイル名}
\begin{document}から\end{document}の間が実際に本文を記述 する部分となります.この領域に,文書の整形および構成のためのコマンドを記 述します. \end{document}以降の文書は無視されます.