図に示す通り, LaTeXによる文書整形の手順は 大きく分けて4つのステップがあります.
LaTeXを利用するには,文書に加えてLaTeXに 文書整形の指示を与えるための``コマンド'' をファイル内に記述する必要があります. このようなファイルをLaTeXの``ソースファイル''といいます.
ソースファイルはEmacs () のようなテキストエディタを利用して作成します.
ソースファイルから文書整形されたファイルを作成するには, ソースファイルをLaTeX処理します. LaTeX処理を行うにはplatexコマンドを実行します.
% platex [texファイル] <RET>
platexコマンドによってソースファイルの内容がLaTeX処理され,
整形された文書イメージがdviファイルに書き込まれます.
% platex report.tex <RET> This is pTeX, Version p2.1.5, based on TeX, Version 3.14159(JIS)(Web2c 7.0) (report.tex pLaTeX2e <1997/07/02>+1 (based on LaTeX2e <1996/12/01> patch level 0) (/usr/local/share/texmf/tex/platex/base/jarticle.cls Document Class: jarticle 1998/10/13 v1.1n Standard pLaTeX class (/usr/local/share/texmf/tex/platex/base/jsize10.clo)) (report.aux) [1] (report.aux) ) Output written on report.dvi (1 page, 216 bytes). Transcript written on report.log. % _
再びプロンプトが表示されれば LaTeX処理が成功したことを表します. プロンプトが表示されない場合には,ソースファイルに問題があり ``エラーモード''に入っている可能性があります. エラーモードから復帰する方法については,を参照してください.
また,LaTeX 処理を行うと,dviファイルの他に`.aux'や `.log'といった拡張子のファイルも生成されます.これらのファイル はいずれもLaTeXが目的に応じて出力しているものです.
関係するファイルのうち, auxファイルとlogファイル,tocファイルは不必要なファイルで dviファイルが正常に作成された場合は消去してかまいません. また,dviファイルもtexファイルから再度作成できるので, しばらく印刷する必要がないのであれば削除してください.
LaTeX処理が成功すると,文書の整形イメージがdviファイルに書き込まれます. このdviファイルを画面に表示することで,希望通りの出力が得られている かどうかを確認できます.これを``プレビュー''といいます. CNS ではxdviコマンドを実行してdviファイルのプレビューを行います. なお,xdviの操作の詳細についてはを参照し てください.
% xdvi [dviファイル] & <RET>
印刷には,dviファイルをCNS のプリンタで印刷できるPS形式に変換す る必要があります.dviファイルのPS形式への変換には,dvi2psコマンドと出力の リダイレクション()を組み合わせて行います. 次に書式と実行例を示します.
% dvi2ps [dviファイル] [PSファイル] <RET>
% dvi2ps filename.dvi > filename.ps <RET> @(#)dvi2ps (j-version) 2.0j(beta1) [/usr/local/share/dvi2ps/dvi2.ps][/usr/local/share/dvi2ps/font/ascfix-m.ps] Prescanning .................... Reading font info ............................................... [1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8[figure.eps] ] [9] [10] % _
ページ数や文書中で貼り込まれたEPSファイル名などが表示され,
PSファイルが生成されます.
望通りの文書イメージが完成したら, lprコマンドでPSファイルを印刷できます.
% lpr -P[プリンタ名] [PSファイル] <RET>