LaTeX/LaTeXによる文書の整形/テキストをそのまま出力する

文書に特殊文字が含まれている場合や,プログラムリストなどのように意図的に改行が含まれているテキストをそのまま出力する場合には,その部分をLaTeX処理しないで出力する必要があります.このようなときには\verbコマンドあるいは verbatim環境を用います.

\verbコマンドとverbatim環境の違いを次に示します.


\verbコマンド ...改行を含まないテキストに対して用いる
verbatim環境 ...改行を含むテキストに対して用いる


これらのコマンドの有効範囲内では,半角英数字についてはtypewriter で出力されます.

2.5.1 \verbコマンド

次に\verbコマンドの書式を示します.

\verb+・・・+

\verbコマンドは,直後に指定された文字から再びその文字が現れるまでの文字列を整形せずにそのままtypewriter体で出力します.また\verbコマンドの直後に`*'をつけるとテキスト中の半角スペースが``_''のように出力されます. \verbコマンドの領域指定には半角文字ならば基本的に何を用いてもかまいませんが, \verbコマンドと\verb*コマンドとの区別のため, `*'は使えません.

verbatim環境は改行を含むテキストをそのまま出力します.囲まれたプログラムリストなどがそのままの形で出力されます.また環境名の直後に`*'をつけると, \verb*コマンドと同じような結果が得られます.次に書式を示します.

\begin{verbatim}・・・\end{verbatim}

次に\verbコマンドとverbatim環境の実行例を示します.

\LaTeX の特殊文字は
\verb+\ { } $ &+\\
\verb*+# ^ _ ~ %+
の10個です
LaTeX の特殊文字は\ { } $ &
# ^ _ ~%の10個です.
\verbコマンドやverbatim環境は他のコマンドの引数内や環境内では使えないことがあるので注意してください.