あるユーザが一度利用した情報に対して他のユーザが送信を要求した場合,ネットワーク上を重複した情報が流れるという無駄が生じる.また同一のサーバに複数のアクセスがあると,サーバに余分な負荷をかけることとなる.これを回避するためにProxyサーバと呼ばれるものが存在する(図1.3).
Proxyサーバは,WWWサーバとクライアントの中継をし,WWWサーバから送られてくる情報を一時的に保存した上でクライアントに送信する.同じ情報が再び要求された場合,WWWサーバ上のものと重複した部分に関しては,Proxyサーバは貯蓄してある情報をクライアントに送信する.このように,情報を元の場所よりも近くに一時的に保存しておく機能をキャッシュ機能と呼ぶ.Proxyサーバのキャッシュ機能により,通信回線やWWWサーバの負担を軽減できる.
なお,CNS外のWWWサーバよりCNS内のProxyサーバからの方が,情報を入手するまでの時間が短く通信回線に負荷をかけないので,CNSではProxyサーバの利用を推奨している.Proxyサーバを利用する方法については第1部 2.2.6を参照すること.