Macintoshを起動すると,MacOSのイラストと文字が画面に表示される.しばらくすると画面が切り替わってデスクトップやアイコン,ウィンドウなどが表示される(図6.1).
デスクトップやアイコン,ウィンドウなどはFinderというプログラムによって管理されている.Finderは,Macintoshを起動すると自動的に実行され,アプリケーションの起動や書類のコピーなどの処理を行う,UNIXのシェルに相当する.
画面の背景の部分をデスクトップと呼ぶ.デスクトップにはさまざまなアイコンやウィンドウが表示されている.CNSのMacintoshではデスクトップに書類やフォルダは作成,保存できない.
アイコンは,アプリケーションやフォルダ,ファイルなどを視覚的に表したものである.
次に主なアイコンとその名称を挙げ,説明する.
ハードディスクを表す.ダブルクリックするとハードディスクの内容が表示される.
フロッピーディスクやMOディスクなどの取り出し可能な記憶媒体を表す.これらの記憶媒体は,スロットに挿入するとアイコンとしてデスクトップに表示される.ハードディスクアイコンと同様に,ダブルクリックするとウィンドウが開き,内容が表示される.フロッピーディスクの扱いについては,第1部 6.3.8を参照すること.
アプリケーションから作成される書類を表す.ダブルクリックすると,その書類を作成したアプリケーションが自動的に起動され,書類が読み込まれる.
UNIXのディレクトリに相当するフォルダを表す.
さまざまなアプリケーションを表す.ダブルクリックするとアプリケーションが起動する.
不要になった書類やフォルダを消去するためにあるゴミ箱を表す.書類やフォルダの消去の方法は第1部 6.3.4を参照すること.また,フロッピーディスクやMOディスクなどのアイコンをゴミ箱アイコンにドラッグ&ドロップして,これらの記憶媒体を取り出せる.
ウィンドウは,ディスクやフォルダ,書類などの内容を表示する四角形の領域である.ウィンドウの一部をクリックすると,画面の一番手前に表示され操作可能な状態になる.この状態のウィンドウをアクティブなウィンドウと呼ぶ.
次にウィンドウ各部の名称を挙げ,説明する.
ウィンドウの名称が表示される.ドラッグするとウィンドウを目的の場所に移動できる.ダブルクリックすると,ウィンドウの表示をタイトルバーのみにでき,これをウィンドウシェード機能という.タイトルバーを再びダブルクリックする,もしくはシェードボックスをクリックすることによってもとの状態に戻せる.
ドラッグするとウィンドウを拡大,縮小できる.
クリックするとウィンドウの大きさを変更できる.ウィンドウの内容によって変更後の大きさは異なるが,ウィンドウを最適の大きさに変更するか,ウィンドウを画面いっぱいの大きさに拡大することが多い.再びクリックすると,もとの大きさに戻せる.
クリックするかマウスを押し続けるとウィンドウの表示部分を矢印の向きに移動できる.
ドラッグするとウィンドウの表示部分を移動できる.
クリックするとウィンドウの表示部分を1画面分移動できる.
クリックするとウィンドウを閉じることができる.
クリックするとウィンドウの表示をタイトルバーのみにできる.さらにもう一度クリックすると,もとの状態に戻せる.
メニューバーはメニューのトップ項目やアイコンから構成される(図6.3).アプリケーションを切り替えると,メニューバーに表示される項目が変わる.選択できない項目は,灰色で表示される.
次にメニューのアイコンと名称を挙げ,説明する.
メニューバーの左端にあるりんごのアイコンをクリックすると表示される.アップルメニューからは,Macintoshのさまざまな設定を行うコントロールパネルやプリンタの設定を行うセレクタなどを起動できる.
メニューバーの右端にあるアイコンをクリックすると表示される.メニュー項目には現在起動しているアプリケーションが表示され,選択するとアプリケーションが切り替わる.
アプリケーションメニューの左にあるアイコンをクリックして表示されるメニューが入力メニューである.メニュー項目にはさまざまな言語が表示され,選択すると使用する言語が切り替わる.主に使用するのは,英語入力用の`U.S.'と,日本語入力用の`ことえり',朝鮮語入力用の`'である.ことえりはUNIXのWnnに相当するかな漢字変換システムである.
入力メニューからことえりを選択すると,入力メニューの左にえんぴつのアイコンが表示される.えんぴつのアイコンをクリックして表示されるメニューがえんぴつメニューである.メニュー項目にはことえりのさまざま機能が表示されるので,必要な機能を選択する.ことえりの詳細については,第1部 6.5を参照すること.
メニュー項目を選択するとヘルプを利用できる.ヘルプはすべてのアプリケーションで使えるわけではないが,Finderの使い方などは特に詳細に記されている.
キーボード操作によってメニュー項目を選択することを,キーボードショートカットという.Macintoshでのキーボードショートカットは, (コマンドキー)などの修飾キーと,それ以外のアルファベットまたは数字キーの組み合わせで定義されている.
例えば,メニューバーから[ファイル]→[保存]を選択するには, を押しながらsを押せばよい.以下では,を押しながらsを押すことを, +sと表記する.
キーボードショートカットが割り当てられているメニュー項目には,メニュー項目の右端にキーボード操作が表示される.
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