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2.5 テキストをそのまま出力する

文章に特殊文字が含まれている場合や,プログラムリストなどのように意図的に改行が含まれているテキストをそのまま出力する場合には,その部分を処理しないで出力する必要がある.このようなときには\verbコマンドあるいは verbatim環境を用いる.

\verbコマンドとverbatim環境の違いを次に示す.


\verbコマンド ...改行を含まないテキストに対して用いる
verbatim環境 ...改行を含むテキストに対して用いる


これらのコマンドの有効範囲内あるいは環境内では,半角英数字についてはtypewriter で出力される.

2.5.1 \verbコマンド

次に\verbコマンドの書式を示す.

\verb+...+

\verbコマンドは,直後に指定された文字から再びその文字が現れるまでの文字列を整形せずにそのままtypewriter体で出力する.また\verbコマンドの直後に`*'をつけるとテキスト中の半角スペースが`` ''のように出力される. \verbコマンドの領域指定には半角文字ならば基本的に何を用いてもよいが, \verbコマンドと\verb*コマンドとの区別のため,`*'は使えない.

2.5.2 verbatim環境

verbatim環境は改行を含むテキストをそのまま出力する.囲まれたプログラムリストなどがそのままの形で出力される.また環境名の直後に`*'をつけると, \verb*コマンドと同様の結果が得られる.次に書式を示す.

\begin{verbatim} ... \end{verbatim}

次に\verbコマンドと verbatim環境の実行例を示す.




\LaTeX の特殊文字は
\verb-\ { } \verb+$+ &-\\
\verb*-# ^ _ ~ %-
の10個です.

上の段落のソースはこうなっています.
\begin{verbatim}
\LaTeX の特殊文字は
\verb-\ { } \verb+$+ &-\\
\verb*-# ^ _ ~ %-
の10個です.
\end{verbatim}








\verbコマンドやverbatim環境は他のコマンドの引数内や環境内では使えないことがあるので注意すること.



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