文章に特殊文字が含まれている場合や,プログラムリストなどのように意図的に改行が含まれているテキストをそのまま出力する場合には,その部分をLATEX処理しないで出力する必要がある.このようなときには\verb
コマンドあるいは
verbatim環境を用いる.
\verb
コマンドとverbatim環境の違いを次に示す.
*\verb コマンド |
...改行を含まないテキストに対して用いる |
* verbatim環境 | ...改行を含むテキストに対して用いる |
これらのコマンドの有効範囲内あるいは環境内では,半角英数字についてはtypewriter体 で出力される.
次に\verb
コマンドの書式を示す.
\verb+...+
\verb
コマンドは,直後に指定された文字から再びその文字が現れるまでの文字列を整形せずにそのままtypewriter体で出力する.また\verb
コマンドの直後に`*'をつけるとテキスト中の半角スペースが`` ''のように出力される.
\verb
コマンドの領域指定には半角文字ならば基本的に何を用いてもよいが,
\verb
コマンドと\verb*コマンドとの区別のため,`*'は使えない.
verbatim環境は改行を含むテキストをそのまま出力する.囲まれたプログラムリストなどがそのままの形で出力される.また環境名の直後に`*'をつけると, \verb*コマンドと同様の結果が得られる.次に書式を示す.
\begin{verbatim} ... \end{verbatim}
次に\verb
コマンドと
verbatim環境の実行例を示す.
\LaTeX の特殊文字は
\verb-\ { } \verb+$+ &-\\
\verb*-# ^ _ ~ %-
の10個です.
上の段落のソースはこうなっています.
\begin{verbatim}
\LaTeX の特殊文字は
\verb-\ { } \verb+$+ &-\\
\verb*-# ^ _ ~ %-
の10個です.
\end{verbatim}
\verb
コマンドやverbatim
環境は他のコマンドの引数内や環境内では使えないことがあるので注意すること.