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2.2 ファイルの作成,編集

Muleは<CTRL>と同時にキーを押すことによって作成,編集を行う.表2.1にキー操作とその意味について示す.各々の説明については対応するページを参照すること.


表 2.1: ファイル操作
キー操作 意味 参照ページ
C-x C-f バッファへ読み込むファイルの指定(find file) 第IV部 2.2.1
C-x C-s バッファの内容をファイルへ保存(save file) 第IV部 2.2.2
C-x i ファイルの挿入(insert file) 第IV部 2.2.3
C-x C-w バッファの内容をファイル名を指定して保存(write file) 第IV部 2.2.4
C-x u, C-_ 操作の取り消し(undo) 第IV部 2.2.5



2.2.1 ファイルの読み込み -- (C-x C-f)

編集するファイルの指定

Muleでファイルを編集するには,ファイルをMuleのバッファに読み込まなければならない. C-x C-fを入力すると,エコーエリアに次のようなメッセージが表示され,カーソルがエコーエリアに移動する.

Find File: ~/_
ここで,バッファに読み込むファイル名を入力して<RET> を押すと,そのファイルがバッファに読み込まれる(図2.2).


図 2.2:ファイルの読み込み
図 2.2:ファイルの読み込み

また編集するファイルを指定すると,モードラインの`Mule:'の後にバッファ名が表示される.

複数ファイルの読み込み

すでにファイルがバッファに読み込まれている場合でも, C-x C-fで別のファイルを指定すれば,1つのMuleで2つのファイルを編集できる.この場合は2つのファイルに対してMuleが1つずつのバッファを持つことになる.


2.2.2 ファイルへの保存 -- (C-x C-s)

バッファでファイルを編集しただけでは,もとのファイルは変更されない.また,新しくファイルを作成する場合も,バッファの内容をファイルに書き込むまでは実際にファイルは作成されない.これらの作業を実際にファイルに反映するには,ファイルに現在のバッファの内容を書き込む必要がある.バッファの内容をファイルに書き込むことを`保存(セーブ)'と呼ぶ(図2.3).


図 2.3:ファイルへの書き込み
図 2.3:ファイルへの書き込み

C-x C-sを入力すると,エコーエリアに次のメッセージが表示され,ファイルへの書き込みを開始する.

Saving file ~/test...
しばらくして保存が終了すると,エコーエリアに次のメッセージが表示される.

Wrote ~/test
また,モードラインの`Mule'の文字の左にある`-**-'の表示はバッファが編集されてから保存されていないことを示しているので,`-**-'の状態で保存すると`---'に変わる.なお,`-%%-'が表示されている場合,そのバッファは編集できない.


2.2.3 ファイルの挿入 -- (C-x i)

現在作業中のバッファの中に,他のファイルの内容をそのまま挿入して作業できる.C-x iと入力するとエコーエリアに次のようなメッセージが表示され,カーソルがエコーエリアに移動する.

Insert File: ~/_
ここでファイル名を入力して<RET> を押すと,バッファの中のカーソル位置に,指定したファイルの内容が挿入される.


2.2.4 別名で保存 -- (C-x C-w)

バッファの内容を,バッファに読み込んだときとは別のファイル名で保存したい場合はC-x C-wと入力する.エコーエリアに次のようなメッセージが表示され,カーソルはエコーエリアへ移動する.

Write  File : ~/_
ここでファイル名を入力し<RET> を押すと,バッファの内容がそのファイル名で保存される.

なお,ファイル名を指定して保存すると,バッファ名も指定されたファイル名へと変更される.

指定した新しいファイル名と同じ名を持つファイルが同じディレクトリに存在した場合,古いファイルを上書きしてしまうので注意すること.

バッファ名が*scratch*の状態ではバッファとファイルが対応していないため,C-x C-sと入力しても保存できない.入力を始める前にC-x C-fでファイルを指定してから編集作業をすることがのぞましい.もし,*scratch*に対する編集作業を行ってしまった場合はC-x C-wでファイル名を指定してから保存すること.


2.2.5 操作の取り消し -- (C-x u,C-_)

バッファに対して何らかの編集作業を行った後,編集作業をする以前の状態に戻したいときには,C-x uまたはC-_を入力する.これを繰り返すことによって,誤って消去してしまったなどの編集ミスを取り消せる.このように操作の取り消しを行うことをUndoという.Undoを繰り返すことによって,場合によってはバッファの内容を編集開始時の状態まで戻せる.しかし,戻せる分量には限界があるので大量の編集や削除を行った場合には完全にもとに戻せるとは限らない.

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