Muleは<CTRL>と同時にキーを押すことによって作成,編集を行う.表2.1にキー操作とその意味について示す.各々の説明については対応するページを参照すること.
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Muleでファイルを編集するには,ファイルをMuleのバッファに読み込まなければならない. C-x C-fを入力すると,エコーエリアに次のようなメッセージが表示され,カーソルがエコーエリアに移動する.
Find File: ~/_
また編集するファイルを指定すると,モードラインの`Mule:'の後にバッファ名が表示される.
すでにファイルがバッファに読み込まれている場合でも, C-x C-fで別のファイルを指定すれば,1つのMuleで2つのファイルを編集できる.この場合は2つのファイルに対してMuleが1つずつのバッファを持つことになる.
バッファでファイルを編集しただけでは,もとのファイルは変更されない.また,新しくファイルを作成する場合も,バッファの内容をファイルに書き込むまでは実際にファイルは作成されない.これらの作業を実際にファイルに反映するには,ファイルに現在のバッファの内容を書き込む必要がある.バッファの内容をファイルに書き込むことを`保存(セーブ)'と呼ぶ(図2.3).
C-x C-sを入力すると,エコーエリアに次のメッセージが表示され,ファイルへの書き込みを開始する.
Saving file ~/test...
Wrote ~/test
現在作業中のバッファの中に,他のファイルの内容をそのまま挿入して作業できる.C-x iと入力するとエコーエリアに次のようなメッセージが表示され,カーソルがエコーエリアに移動する.
Insert File: ~/_
バッファの内容を,バッファに読み込んだときとは別のファイル名で保存したい場合はC-x C-wと入力する.エコーエリアに次のようなメッセージが表示され,カーソルはエコーエリアへ移動する.
Write File : ~/_
なお,ファイル名を指定して保存すると,バッファ名も指定されたファイル名へと変更される.
バッファ名が*scratch*の状態ではバッファとファイルが対応していないため,C-x C-sと入力しても保存できない.入力を始める前にC-x C-fでファイルを指定してから編集作業をすることがのぞましい.もし,*scratch*に対する編集作業を行ってしまった場合はC-x C-wでファイル名を指定してから保存すること.
バッファに対して何らかの編集作業を行った後,編集作業をする以前の状態に戻したいときには,C-x uまたはC-_を入力する.これを繰り返すことによって,誤って消去してしまったなどの編集ミスを取り消せる.このように操作の取り消しを行うことをUndoという.Undoを繰り返すことによって,場合によってはバッファの内容を編集開始時の状態まで戻せる.しかし,戻せる分量には限界があるので大量の編集や削除を行った場合には完全にもとに戻せるとは限らない.
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