現在,HTMLで使用できるタグは多数あるが,ここでは基本的なタグ(表 →)の機能を紹介する.それ以外のタグについては市 販のマニュアルなどを参照してほしい.
HTMLでは < と > の間に書かれた文字がタグとして扱われる.
基本的にタグは開始タグ(<TA
GNAME>)と終了タグ(</TAGNAME>)
の2つが対になっている.
<TAGNAME> タグの設定対象となる部分 </TAGNAME>
属性を指定できるタグもある.属性とはそのタグの効果を細かく指定するもの であり,開始タグの中で指定する.属性には値を持つものと 持たないものがあり,値を指定するものは次のように記述する.なお,1つの タグの中に複数の属性を指定できる.
<TAGNAME 属性="値"> タグの設定対象となる部分 </TAGNAME>
ページの背景や文字の色を変更するには,16進数で表現されたR (赤),G (緑),
B (青)の3色の濃淡の組合せにより指定する.例えば,``#FF0000
''は,
それぞれの色の濃淡がFF (赤),00 (緑),00 (青)であり,こ
れは``純粋な赤''を意味する.なお,最初に#
をつけるのを忘れないよ
うにすること.16進数による色指定の詳細については→を参
照すること.
#RRGGBB
ページを作成するには,文章を書く前にまずページ全体の設定を行う<HTML>,<HEAD>,<TIT
LE>,<BODY>などのタグを書き込
む.これらのタグは,ページのタイトルを設定したり,ページの本文とそれ以
外の部分(ヘッダ)を区別する役割がある.
<HTML> <HEAD> ヘッダ(←<TITLE>タグはこの部分に記述する.) </HEAD> <BODY> 本文 </BODY> </HTML>
HTML形式のファイルであることを明示するために,ファイルの最初と最後を <HTML>タグと</HTML>タグで囲む.
<HEAD>タグと</HEAD>タグで囲まれた部分をヘッダと呼び,ペー ジのタイトルやそのページの構成情報など本文に記述しない情報を記述する. ヘッダに記述した情報はページには表示されない.
<TITLE>タグと</TITLE>タグで囲まれた部分にはページのタイト ルを記述する.このタグはヘッダの中に書かなければならない.このタイトル は,ブラウザのウィンドウ枠のタイトル部分に表示されたり,ブックマークリ スト(→)の登録名となるので,そのページの内容 を端的に表すものにすること.
<TITLE>ページのタイトル</TITLE>
<BODY>タグと</BODY>タグで囲まれた部分にはページの本文を記 述する.<BODY>タグの属性を指定すると,ページの背景や本文全体の文 字の色などを変更できる.色の指定方法は→を参照する こと.
<BODY BGCOLOR="#RRGGBB">
<BODYTEXT="#RRGGBB"LINK="#RRGGBB"VLINK="#RRGGBB"ALINK="#RRGGBB"> 本文 </BODY>
<BODY BACKGROUND="画像ファイルのURL"> 本文 </BODY>
ここでは文章のレイアウトに関するタグの機能を説明する.これらのタグを使 用すると,自由な位置で改行や改段落をしたり,区切り線を入れられる.
文章の見出しを表示するためのタグである.このタグで囲った部分は文字が大 きく表示され,さらに前後が改行される.サイズは6段階(最大1から最小6の数値) で指定する.しかし,日本語の場合,ブラウザによっては3段階にしか 変化しない場合もある.
<H数値>見出し</H数値>
ページに書き込んだ文章はブラウザのウィンドウの右端で自動的に改行さ れるが,<BR>タグを使うと強制的に改行できる.
文1<BR>文2
<P>タグを使うと改段落できる.
文1<P>文2
このタグで囲まれた部分を中央寄せ(センタリング)して表示する.
<CENTER>中寄せする文章や画像など</CENTER>
すでに整形されている文章をそのまま表示する場合は<PRE>タグで囲む.
<PRE>整形されたテキスト</PRE>
<hr>タグを使うと,ページの中に区切り線を入れられる.
<HR>
<HR SIZE="縦幅" WIDTH="横幅">
<HR ALIGN="位置">
HTMLには,記号による箇条書き,番号による箇条書き,及び説明付き 箇条書,という3種類の箇条書きが用意されている.
記号の箇条書きを行うためのタグであり,LATEXにおけるitemize環境と同じで
ある.<UL>と</UL>が\begin{itemize}
と\end{itemize}
に
あたり,<LI>が\item
にあたる.
<UL> <LI> 項目1 <LI> 項目2 </UL>
<UL TYPE="記号の種類"> <LI> 項目1 <LI TYPE="記号の種類"> 項目2 </UL>
<OL>タグを使うと,LATEXのenumerate環境と同様に番号 による箇条書きを行える.
<OL> <LI> 項目1 <LI> 項目2 </OL>
<OL TYPE="番号の種類"> <LI TYPE="番号の種類"> </OL>
<OL START="最初の番号(数字)"> <LI> </OL>
<DL>タグを使うと,各項目に説明が付いた箇条書きを行える. 項目は<DT>タグの後に,項目の説明は<DD>タグの後に記述 する.
<DL> <DT>項目1 <DD>項目1の説明 <DT>項目2 <DD>項目2の説明 </DL>
ここでは,文字のフォントを変更するためのタグの機能を説明する.これらの タグを使えば,文字の色やサイズを変更したり,形を変えるなどさまざまな効 果を指定できる.
<FONT>タグで色やサイズなどのフォント属性を変更できる.
<FONT>フォントを変更する文章</FONT>
<FONT SIZE="数値">サイズを変更する文章</FONT>
<FONT COLOR="#RRGGBB">色を変更する文章</FONT>
<B>,<I>,<U>,<TT>タグで囲まれた部分は, フォントのスタイルが変更される.日本語のフォントには効果がないものもあ るので注意すること.表→にそれぞれのタグの 効果を示す.
<B>太字にする文章</B> <I>斜体にする文章</I> <U>下線を引く文章</U> <TT>等幅にする文章</TT>
HTMLで特殊な意味を持つ文字(<
,>
,&
,"
)は,そのままではファイルに記述してもブラウザ
に表示できない.ページ内でこれらの文字を記述するときは,表
→のような特別な書き方をする.
ここでは,WWWの最大の特徴である,他の情報へのリンクを記述するためのタ グの機能を説明する.
文章や画像などを<A>タグと</A>タグで囲むことで,それらの情 報に他の情報へのリンクを設定できる.HREF属性 にはリンクの設定先の 情報のURLを指定する.リンクの設定先の情報は,画像などページ以外の情報 でもよい.
<A HREF="リンク先の情報のURL">リンクを設定する文章や画像など</A>
HTMLではGIF やJPEG 形式などの画像ファイ ルをページに貼りつけられる.また,ただ貼りつけるだけではなく,位置の指 定や文章の回り込みの指定なども行える.
画像の貼りつけには<IMG>タグを使用する.SRC属性 には貼りつける画像 ファイルの場所をURLで指定する.
<IMG SRC="画像ファイルのURL">
<IMG SRC="画像ファイルのURL" WIDTH="横幅" HEIGHT="縦幅">
<IMG SRC="画像ファイルのURL" ALIGN="位置">
<IMG SRC="画像ファイルのURL" ALIGN="文章に対する位置">
HTMLでは次のタグを<TABLE>タグと</TABLE>タグの間で使うこと で表組みを作成する.
表を作成する手順を次に示す.
<TABLE> <TR><TH>見出し1</TH><TH>見出し2</TH></TR> <TR><TD>項目1</TD><TD>項目2</TD></TR> </TABLE>
<TABLE BORDER="数値"> </TABLE>
<TABLE WIDTH="横幅" HEIGHT="縦幅"> </TABLE>
<TD ROWSPAN="縦方向の長さ" COLSPAN="横方向の長さ"> <TR ROWSPAN="縦方向の長さ" COLSPAN="横方向の長さ">