Next: 1.2 UNIXのウィンドウ操作
Up: 1. ウィンドウの操作
Previous: 1. ウィンドウの操作
1.1 ウィンドウシステム
ウィンドウシステムを利用すると,画面上に複数のウィンドウを表示できる.
CNSにはUNIX,Macintosh,Windowsと3種類の環境のコンピュータがあるが,
どのコンピュータもウィンドウシステムによって視覚的かつ直観的に作業を行
える.ここでは,UNIXのウィンドウシステムであるX Window Systemに
ついて説明する.
X Window Systemとウィンドウマネージャ
UNIX環境では,X Window Systemというウィンドウシステムを使い,さらにウィ
ンドウの形状や動作を管理するウィンドウマネージャを利用して,CNSのユー
ザは作業を行う.ウィンドウマネージャにはさまざまな種類があり,CNSでは
fvwm2 というウィンドウマネージャを使っている.
図:
X Window System
|
次に,それぞれの要素について簡単な説明をする.
1.1.1 ウィンドウ
画面上の四角い表示部分のことをウィンドウと呼ぶ.ウィンドウには,文字や
画像などさまざまなものを表示でき,それぞれのウィンドウごとに別の作業を
同時に行える.次に,ウィンドウの種類とその付属要素について説明する.
ウィンドウにはさまざまな種類がある.
- ルートウィンドウ
ルートウィンドウとはUNIXでの画面全体の背景を指し,標準環境では灰色になっ
ている.この上にいろいろなウィンドウやマウスカーソルが表示される.つま
り,すべてのウィンドウはルートウィンドウの上に重なりあって存在する.
- シェルウィンドウ
シェルウィンドウとはルートウィンドウの上に存在しているウィンドウで,左
端に``%
''が表示されているウィンドウを指す.例えばログインしたと
きに画面に表示されるウィンドウがこれにあたる.ユーザがコンピュータへ何
か指示をするときには,通常シェルウィンドウが使われる.
- ログインウィンドウ(コンソールウィンドウ)
コンソールウィンドウは特別なシェルウィンドウで,ここでの作業を終了する
とログアウトする.CNSのUNIX環境では,通常ディスプレイ画面の左上に表示
される`CONSOLE'というタイトルのついた小さめのウィンドウのことを指す.
ウィンドウには次のような付属要素を持つものもある.
- タイトルバー
タイトルバーとはウィンドウの上部についている,ウィンドウの名前が書かれ
ている帯のことを指す.ウィンドウのサイズ,位置,重なり関係を変更する機
能やウィンドウをアイコン化する機能などを持つ.
- スクロールバー
スクロールバーとはウィンドウの左側についている灰色の帯のことを指す.ウィ
ンドウ内の表示を先に進めたり(スクロール),後ろに戻したり(バックスクロー
ル)する機能を持っている.表示範囲からはみ出したものを再び見たいときには,
これを操作する.
- カーソル
ユーザからの入力を待っているウィンドウに存在する.ただし,入力を受けつ
けている場合でも,カーソルが1つも存在しないウィンドウや複数存在するウィ
ンドウもある.カーソルが存在する場合,文字を入力するとカーソルのあった
位置に入力された文字が表示される.
すべてのウィンドウがこれらの構成要素を持つわけではない.例えば,ルート
ウィンドウはタイトルバーやスクロールバーを持たないが,ウィンドウの1つ
である.
ウィンドウ操作についての詳しい説明は→を参照
すること.
1.1.2 マウスカーソル
画面上に1つだけ表示されているマークであり,ウィンドウを選択する機能を
持っている.マウスを動かして操作する.マウスカーソルは,ルートウィンド
ウ上にあるときは``×'',ウィンドウ内にあるときは``I
'',タ
イトルバー上にあるときは``[左上向きの矢印]''というように,状況に応じてさまざ
まな形になる.また手や時計の形に変わる場合もある.マウスの使い方につい
ては→を参照すること.
1.1.3 アイコン
ウィンドウの表示を一時的にやめ,小さなマークのようなウィンドウに変換で
きる.この小さなウィンドウをアイコンと呼ぶ.アイコンをマウスの左ボタン
でクリックするともとの大きさのウィンドウに戻る.