2003 CNS GUIDE
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18.1 Emacsの起動と終了に関する機能

Emacsの起動や終了についてのオプションや,知っていると 便利な知識について説明します.

18.1.1 Emacsの起動

Emacsの起動時にオプションをつけることによって 新しくウィンドウを開かずに起動したり,文字の大きさを変えられます. emacsコマンドのオプションの一覧を表18.1に 示します.

表 18.1 emacsのオプション
オプション 意味
-nw ターミナルウィンドウ内に起動する
-fn 7x14 14ドットの文字を利用する
-fn 10x20 20ドットの文字を利用する
-fn 12x24 24ドットの文字を利用する

18.1.1.1 新しくウィンドウを開かない場合

emacsコマンドに`-nw'オプションをつけて起動すると,コマンドを入力したシェル ([*])内に Emacsが表示されます.

% emacs -nw <ENTER>

この場合,C-zを入力することによってEmacsを中断し,シェルを 利用して別の作業を行えます.反対に,シェルから中断したEmacsに戻るには fgコマンド([*])を実行します.

18.1.1.2 大きい文字を利用する場合

Emacsでは通常,文字の大きさは14ドットになります. emacsコマンドに `-fn'オプションをつけて起動すると,文字の大きさを変更できます. 24ドットの文字を利用する場合はシェルに次のように入力します.

% emacs -fn 12x24 & <ENTER>

この場合,文字の大きさに合わせて,ウィンドウも大きく表示されます.

18.1.1.3 リモートログインしている場合

リモートログインをしている場合では,-nwオプションをつけて起動した場合と同様に,新たにEmacsのウィンドウは表示されません. また,コマンドの後に`&'をつけても,Emacsをバックグラウンドジョブ([*])としては起動で きません.

複数のEmacsを起動すると,コンピュータへの負荷を大きくします. 複数のファイルを取り扱うような編集でも,ウィンドウの複数表示([*])や バッファ([*])を利用し,複数のEmacsを起動しないようにしてください.

18.1.2 Emacsの終了

Emacsを終了するとき変更個所が保存されていないファイルがある場合は,次のように確認を求められます.

Save file /home/t03000tf/[ファイル名]? (y, n, !, ., q, C-r or C-h) _
ここでyを押すと,ファイルを保存してEmacsは終了します. 保存せずにEmacsを終了するときは,nを押します. その際,次のようにもう一度終了確認を求められます.

Modefied buffers exist; exit anyway? (yes or no) _

ここでyesを入力すると,Emacsは終了します.

Emacsは複数の作業を同時に行っています. Emacsを終了するときに`Active processes exist; kill them and exit anyway?' と確認を求められることがあります. このとき yesと答えて終了すると,並行して動いているEmacsの作業も強制的に終了してしまいます. このような場合は noを入力して Emacsの終了をキャンセルし,Emacsが実行中の作業を終了させてから再度Emacsを終了させるようにしてください.

18.1.3 Emacsの操作

18.1.3.1 メニューバー

通常,Emacsの機能はキーボードを操作して利用しますが,メニューバーを利用することで,同様の作業をマウスを使って行えます. メニューバーの内容はその際利用している モード([*])によって変化し,モード特有の機能やその他の便利な機能を利用できます. ただし,-nwオプションをつけてEmacsを起動した場合,また Tera Termを用いてリモートログインし,Emacsを起動した場合は,キーボード入力のみでメニュー項目を選択します.

18.1.3.2 ウィンドウ

ファイルを編集する際に編集内容が画面に表示される部分をウィンドウといいます.

ここでのウィンドウは,X Window Systemにおけるウィンドウ とは異なります. X Window Systemのウインドウ( )は枠外であり Emacsでのウィンドウとは,その内側を指します.