ファイルには,データの種類や作成したアプリケーション,利用目的などによってさまざまな保存形式があります. あるアプリケーションで作成したデータを定められた形式で保存して,再び利用したい場合には,先に使っていたアプリケーションと同じアプリケーション,もしくはそのファイルを確実に開けるアプリケーションで 開く必要があります.
ファイルの保存形式の理解と関連付けられたアプリケーションとの 連動を円滑にするためにファイルには目印をつけることがあります. その目印として,ファイル名の最後に付加された文字列を ``拡張子''といいます. ``ファイル名.拡張子''のようにドット(`.')で 区切られた後の文字列が拡張子です. 以降,本書では拡張子であることを明示的にするために `.txt'のように,`.'を含んで表記します. 例えば,`.txt'という拡張子は テキストエディタ()で扱えるテキスト形式のファイル,`.doc'はWordというアプリケーションで扱えるWord文書形式のファイル,`.java'はJava言語で記述されたテキストファイル,`.tex'はLaTeX()のソースファイル であることを表します.
Windows では,拡張子とそれを開くアプリケーションが対応しており,ファイルのアイコン ()を ダブルクリック()するこ とで,関連づけられたアプリケーションを起動できます. また,Mac OS では拡張子という概念はありません. 拡張子からではなくファイルの中の特別なデータから対応するアプリケーションを判定します. そのため,拡張子を意識するOS であるWindows やUNIX にファイルを転送するときには拡張子をつけるように注意してください.
拡張子と,そのファイル形式の対応について SFCの授業などでよく目にする代表的なものを 表4.1に示します. 画像ファイル・ 動画ファイルの形式とその特徴についての詳細はを参照 してください.