Summaryモードでwを押すと, 新規に作成するメッセージの本文を書くウィンドウが表示されます.
To: _ Subject: X-mailer: Mew version 1.94 on Emacs 20.5 / Mule 4.0 (HANANOEN) ---
この状態を`Draftモード'といいます. このモードでは, Emacsでのファイル作成と同様の操作でメッセージを作成できます.
なお, 以前にメッセージを送ったことのある相手のアドレスであれば, `To:'および `Cc:'フィールド の入力中に<TAB>を押すと, アドレスが特定できる状態であれば残りの部分が補完されます.
To: s02000hf Cc: t02000tf Subject: group work report_ X-Mailer: Mew version 1.94.1 on Emacs 20.5 / Mule 4.0 (HANANOEN) ---- 太郎です.
ホームディレクトリの下に `.signature' という名前のファイルを作成し, その中に自分の署名を書いておきます. メッセージを送る前に C-c <TAB>または C-c C-i を入力することで, その内容を本文に付加できます. `.signature'の内容は, あまり長くしないほうが良いでしょう. 次に `.signature'ファイル の例を示します.
-=-=-=-=-=-=-=-=-=- Taro Fujisawa Faculty of Environmental Information URL http://www.sfc.keio.ac.jp/~t02000tf
メッセージの作成を途中で中止するときは, C-c C-qを入力します. エコーエリアに `Kill draft message? (y or n)' と表示されます. ここでyを入力すると, Summaryモードに戻ります.
Kill draft message? (y or n) _
受信したメッセージに対して返事を書くには, Summaryモードで返信するメッセージ番号にカーソルを合わせ, aを押します. `To:'フィールドや `Cc:'フィールドなど のヘッダがMewによって自動的に作成され, Draftモードになります (図). この時, Emacsの画面は3分割され, 1番上が`Summaryモード'のバッファ, 中央がメッセージの内容を表示する`Messageモード'のバッファ, 1番下が返事を書くための`Draftモード'のバッファになります.
返信メッセージを作成する状態で, もとのメッセージの本文を引用できます. DraftモードでC-c C-yを入力すると, もとのメッセージの本文の内容が, 各行の先頭に`>'が付加された形で本文に挿入されます (図).
また,Summaryモードでaを押す代わりに Aを押すと,本文をすべて引用して返信を書けます.
また,Mewでは複数のメッセージからの引用が簡単にできます. メッセージの返信を作成する際, 画面が3分割されるので,C-x oもしくは マウスでクリック してSummaryモードにカーソルを移動します. 引用するメッセージを<SPACE>で選択すると, 2番目のバッファにそのメッセージが表示されます. その状態でDraftモードのバッファにカーソルを移動して C-c C-yを入力すると, Draftモードのカーソルがある位置に選択されたメッセージを引用できます.
Summaryモードでfを押すことによって 自分が受信したメッセージを違う相手に 転送できます.
ファイルをメッセージに添付するには, マルチパートメッセージを作成します. Draftモードで本文を入力した後, C-c C-aを入力すると本文の最後に次の5行が追加されます.
------------------------------ attachments ---------------------------- Multipart/Mixed 123/ 1 Text/Plain(guess) CoverPage* 2 ._ --------0-1-2-3-4-5-6-7-8-9--------------------------------------------
この5行が添付領域です. マルチパートメッセージは 添付領域のリストに添付するファイルを指定して 作成します.
添付領域の各行は, パート番号, パートのデータ形式, パートの名前 の3つのフィールドからなります. この例では, 1行目の`123/'と表示された行がこのメッセージ全体を表しており, 1通のメッセージ全体としてのデータ形式は マルチパートメッセージ形式なので, `Multipart/Mixed'と表示されています. 2行めの`CoverPage'と表示された行は, さきほど作成した本文領域を意味しています. 本文領域のデータはテキスト形式なので, `Text/Plain'と表示されます.
次に,`hanabi.gif'を 新しいパートとして加える例を説明します. 一番下のパートの行, この例の場合だと `2 ._'の行の `.'にカーソルを移動し, cを押します. エコーエリアに`Copy from:~/'と表示されるので, 次のように新たなパートとして加えるファイルのパスを入力します.
Copy from : ~/image/hanabi.gif_
ファイルのパスを入力し<RET>を押すと, エコーエリアに `Copy to (hanabi.gif) :' と表示されます. 添付する際のファイル名を入力し <RET>を押します. なお, 何も入力せずに<RET>を押した場合は ( )内に表示されているファイル名がそのまま入力されます.
Copy to (hanabi.gif) : _
添付領域の表示が 図のような画面になり, hanabi.gifがパートとして加えられ, マルチパートメッセージの作成が完了します.
また, Windowsのアプリケーションで作成したファイルなど, 表にない形式のデータは 原則として``Application/Octet-Stream形式'' で送信する必要があります. パートに追加するだけではテキストファイルとして追加されてしまい, 受け取る側が正常な形式のファイルとしてメッセージから切り離せなくなります.
次に,CNS のホームディレクトリに保存されている, JMP INで作成した `sample.jmp'というファイルを メッセージに添付して送る例を示します.
メッセージの本文を作成し, C-c C-aを入力して添付領域を作成します. cを入力して `sample.jmp' を新しいパートとして追加すると, 添付領域が次のような画面になります.
------------------------------ attachments ---------------------------- Multipart/Mixed 8/ 1 Text/Plain(guess) CoverPage* 2 Text/Plain(guess) sample.jmp 3 . --------0-1-2-3-4-5-6-7-8-9--------------------------------------------
このままだと `sample.jmp' がテキストとして認識されているので, バイナリファイルとして認識させる必要があります. カーソルをバイナリファイルとして認識させたいパートに移動し, Tを入力します. エコーエリアに `Type for sample.jmp(Text/Plain)' と表示されるので, 次のように`Application/Octet-stream'と入力します.
Type for sample.jmp (Text/Plain) : Application/Octet-stream_
`sample.jmp'のパートのContent-Typeが Application/Octet-streamに変更され, Base64という方法で符号化(encode)されたことを表す Bという英文字がパート番号の前に追加され, マルチパートメッセージの作成が完了します.
------------------------------ attachments ---------------------------- Multipart/Mixed 8/ 1 Text/Plain(guess) CoverPage* B 2 Application/Octet-Stream sample.jmp 3 . --------0-1-2-3-4-5-6-7-8-9--------------------------------------------
マルチパートメッセージを作成する添付領域では, cを入力して新しくパートを加える以外に, 表に示した操作ができます.
操作を行うパートにカーソルを持っていき, キー入力を行います.
|
|
本文を作成した後,
C-c C-mを入力すると
ヘッダ部分の最後に次に示す3行が加えられます.
Mime-Version: 1.0 Content-Type: Text/Plain; charset=iso-2022-jp Content-Transfer-Encoding: 7bit
続けて, C-c C-cを入力すると メッセージが送信されます.