ここでは,CNS のUNIX 環境で利用可能なXPaint の操作方法を 説明します. XPaintは,マウスを利用して,絵を描けるペイント系作画ツールで, 次のような特徴を持ちます.
XPaintを起動するには,次のように入力します.
% xpaint & <RET>
しばらくすると,コントロールパネル(図)が 表示されます. コントロールパネルのメニューバーから[File]→[New Canvas]を選択するとペイントウィンドウ(図)が表 示されます.[File]→[New With Size...]を選択すると画像の サイズを指定できます.また[File]→[Open...]を選択すると, 指定した画像ファイルを読み込み,ペイントウィンドウに表示します.
コントロールパネルの[File]→[Quit]を選択するとXPaintは終了 します.
XPaintでは,キャンバス上でマウスをクリックまたはドラッグすることで描画し ます.ユーザは基本的に,描画の種類を選択するコントロールパネル(図)とペイントウィンドウ(図)の2つのウィンドウを利用して描画します.
コントロールパネル(図)では描画や文字入力に必要 なツールを選択します.マウスでアイコンを左クリックすると,そのアイコンが黒 い枠で囲まれ,ツールが選択されます.アイコンの上で右ボタンをプレスすると プルダウンメニューが表示され,ツールに関するヘルプの呼びだしやツールの 設定変更を行えます.アイコンの上でダブルクリックをして設定変更ウィンドウ を表示するツールもあります.次に各ツールの使い方を説明します.
マウスをドラッグして線を引きます. マウスの左ボタンで`Primary Palette',中 ボタンで`Secondary Palette'で選択指定されている色を使用して描画します. また,コントロールパネルのアイコンをダブルクリックすると, `Brush Selector'パネルが開き,ブラシの種類を選択できます.
マウスをクリックまたはドラッグした部分を背景色で塗りつぶすことで,消しゴ
ムを用いたように消去します.ブラシと同様に,`Brush Selector'パネルで消しゴ
ムの太さを変更できます.
ブラシと同じ要領で鉛筆のような線,点線を描画します. 鉛筆の線の太さはコントロー ルパネル上部の[Line]メニューで設定します.なお,点線の太さは変えられません.
スプレーを吹きつけたように描画します.マウスの左ボタンで`Primary Palette',中ボタンで`Secondary Palette'で選択指定されている色を使用し て描画します.吹きつけ範囲や吹きつける濃度を設定できます.
クリックした部分の色を調べ,同じ色の領域を塗りつぶします.マウスの左ボタン で`Primary Pallete',中ボタンで`Secondary Palette'で色を指定し,領域を塗 つぶします. また,グラデーションつきの場合は,塗りつぶしと同じ領域を `Primary Palette'から`Secondary Palette'へのグラデーションで塗りつぶします. アイコンの上でマウスの右ボタンをプレスすると表示されるメニューでグラデー ションの種類を設定できます.
描画されている上をこするようにドラッグすることでにじみの 効果を出せます. 効果の範囲は`Brush Selector'パネルで設定します.
キャンバス内の適当な箇所をクリックすると入力モードになり,キーボードか らの入力で画像に文字を挿入します.文字の大きさ,種類は入力する前にコント ロールパネル上部の[Font]メニューで選択します.また,文字ツールのアイコン をダブルクリックするか,[Font]→[Browse]を選択すると,フォ ント指定を行うためのウィンドウが表示され,標準の選択肢以外のフォント設定 ができます.
直線と曲線は左ボタンでドラッグし,適当な位置でボタンをリリースすると線 を描けます.放射状直線と折れ線は左ボタンでクリックしていくことで連続的に 線が描かれ,中ボタンを押すと描画を終了します.<SHIFT>を押しながら操作 すると,直線と放射状直線は45度きざみに,円弧は4分の1円に限定します.線の 太さは[Line]メニューで設定します.
長方形,楕円ツールはドラッグし,適当な大きさでマウスボタンをリリースす
ると図形が描けます.
<SHIFT>を押しながらドラッグすると長方形は正方形に,
楕円は円に固定できます.多角形ツールは頂点を左ボタンでクリックしていき,
中ボタンをクリックすると頂点の選択を終了し,図形が描画されます.
また,輪投げツールを利用すると,
マウスをドラッグしながらフリーハンドで図形を描けます.
図形枠と同様の操作で,中が塗りつぶされている図形を描けます.マウスの左ボ タンで描くと中が`Primary Palette'の色で塗りつぶされ,枠が`Secondary Palette'の色となります.マウスの中ボタンを利用すると, 塗りつぶしと枠の色が逆で描画されます.
描画はペイントウィンドウ(図)にあるキャンバ ス上で行います.ペイントウィンドウは,さまざまな編集を行うメニュー,描画を 実際に行うキャンバス,および色や模様の選択を行う2つのカラーパレットに よって構成されます.
ペイントウィンドウのメニューを利用して,画像の操作,編集,保存を行えます. 次に各メニューの機能を説明します.
キャンバス上では,コントロールパネルのアイコンから適当なツールを選択し た後,マウスの左,または中ボタンをプレスしたままドラッグしたり,クリッ クして描画します(図).
その際,`Primary Palette'で指定した色が描画色,`Secondary Palette'で指 定した色が塗りつぶし色として使用されます.中ボタンを利用するとPaletteの 機能が入れ換わります.
ペイントウィンドウ(図)下部に表示されている 2つのカラーパレットは,それぞれ次の役割を持っています.
カラーパレットの色,パターンは,XPaintキャンバスウィンドウ右下の[Add Pattern],[Add Solid]をクリックし追加します.
XPaintではユーザが個人のパレット情報を保存できます.ペイントウィンドウの
[File]→[Save Palette...]を選択すると,
.XPaintrcというファイル名で現在のパレットの内容が保存されます.
保存された.XPaintrcファイルはXPaintを起動する際に自動的に
読み込まれます.
作成した画像を保存するには,ペイントウィンドウ (図)の[File]→[Save]を選択するか, [Save as...]を選択します.すると,図のよ うなSaveダイアログウィンドウが開かれるので,ファイル名と保存形式を指定します. ファイル名の指定は,ファイル名をリストから選択するか,直接キーボードで入力 します.XPaintで利用できる画像ファイル形式は次の通りです.画像ファイル 形式の詳細はを参照してください.