LaTeX/LaTeXによる文書整形の応用/欄外注釈

4.4.1 \marginparコマンド

欄外注釈は洋書によくみられる注釈の1つです.脚注はページ最下部に出力されますが,欄外注釈は基本的にページ右端に注釈を出力します.また注釈では対応づけのための番号や記号は出力されません.代わりに注釈と,注釈をつけたキーワードの出力される行の高さがあわせられます.

欄外注釈をつける\marginparコマンドの記述例と出力例を次に示します.

キーワードと{\bf 注釈}\marginpar{{\bf 注釈}\\欄外注釈の例}との対応づけが難しい

実際にはキーワードと注釈との対応づけが難しいので,注釈側にどのキーワードに対する注釈なのかを記述したり,本文中のキーワードを文字フォントを変えたり,下線を引くなどするとよいでしょう.

欄外注釈の出力位置を変更する

欄外注釈は基本的にはページ右端に出力されます.これをページ左端に出力させるようにするには\reversemarginparコマンドを,また \reversemarginparコマンドで変更した出力位置を元に戻すには \normalmarginparコマンドを,それぞれ用います.

欄外注釈がページ左端に出力される場合

欄外注釈は基本的にページ右端に出力されるますが,次の場合はページ左端に出力されます.

  • 本来ページ右端に出力される状態で\reversemarginparコマンドが指定されている場合
  • twosideクラスオプション指定時の偶数ページの場合
  • 2段組の左カラムの場合