platexコマンドはLaTeX処理中にエラーを発見すると,そのエラーを表示して処理を中断し,エラーモードに入ります.ここではエラーの対処法について説明します.
エラーをなるべく出さないようにするためには,一度にすべての文書を書いてからLaTeX処理をするのではなく,こまめにLaTeX処理をしながら文書を記述してください.そうすればエラーが出てしまっても書き加えた部分だけを調べればよいので,エラーの発見が容易になります.次に,状況に応じたエラーモードからの復帰方法とエラーの原因について説明します.
`Please type another input file name:'と
表示された場合
このエラーはplatexコマンドで処理されるLaTeXのソースファイル名や文書クラス名,パッケージ名など,ファイル名の記述を誤った際に表示されます.この場合,キーボードから正しいファイル名を入力することでLaTeX処理を続行できます.また,この状態でC-dあるいはC-cを入力するとLaTeX処理が中止され,プロンプトが表示されます.
このエラーはコマンドのタイプミスや環境の閉じ忘れなど,LaTeXの文法を誤った場合に起こります.この場合,x<RET>
またはC-cを入力してエラーモードから復帰できます.また,h<RET> と入力すると,エラーの原因を説明するヘルプメッセージが見られます.
このエラーは\end{document}がない,あるいはLaTeXのソースファイルでないファイルをLaTeX処理した場合に起こります.このときはC-dまたはC-cを入力してエラーモードから復帰できます.
platexコマンドの処理をC-zで止めてはいけません.バックグラウンドジョブとして残ってしまったり,場合によってはコンピュータを停止させてしまう原因となります.