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3.3 mnewsの使い方

ニュースを利用するにはニュースリーダと呼ばれるアプリケーションを使用する.CNSには,日本語と英語の表示ができるmnews (Mini NEWS reader)と,Mule上で動作し日本語と英語だけでなく多言語の表示ができるgnusがあるが,ここではCNSで主に使われているmnewsについて説明する.

3.3.1 起動

mnewsを起動するには,次にように入力する.

%mnews <RET>

通常はオプションをつけずに起動するが,用途に応じていくつかのオプションを指定できる.起動時のオプションは次の通りである.



-n [ニュースグループ名] 起動直後に表示するニュースカテゴリ名,グループ名を指定する
-h ヘルプを表示する
-m メール参照モードで起動する

mnewsの初期設定では多くのニュースグループが表示されるようになっているが,.mnews_setupなどの設定ファイルを変更したり,購読モードを切り替えて表示するニュースグループを選択できる.

3.3.2 終了 -- (Q,q)

Qを押すとmnewsは終了する.また,最も上の層(通常は起動時の階層)にいるときはqを押してもmnewsを終了できる.


3.3.3 ヘルプ -- (?)

mnewsでは?を押すことでヘルプ画面を表示できる.ヘルプ画面では,moreコマンドやlessコマンドに準じたキー操作が可能になっており<SPACE>で先に進み,bで前に戻る.最後まで読むか qを押せばヘルプ画面を終了できる.


3.3.4 電子ニュースを読む

電子ニュースではニュースグループがカテゴリごとにグループ分けされており,ニュースグループ名のピリオド(.)が階層を示す.例えば, sfc.official.media-centerというニュースグループの記事を読むためには,mnewsを起動した後に表示される一覧の中からsfcsfc.officialsfc.office.media-centerの順にカテゴリを選択する.ニュースカテゴリを絞っていく画面をカテゴリ選択モード,ニュース記事の一覧が表示されている画面をサブジェクト選択モードと呼ぶ.


図 3.1:カテゴリ選択モードとサブジェクト選択モード
図 3.1:
カテゴリ選択モードとサブジェクト選択モード



カテゴリ選択モード

通常mnewsを起動するとカテゴリ選択モードとなっており,最も上の階層のニュースグループ一覧が表示される(図3.2).



図 3.2:mnewsのカテゴリ選択モード
図 3.2:mnewsのカテゴリ選択モード


1.
カテゴリ選択モード内での移動

カテゴリ選択モードでは,C-pを押すとカーソルが上に移動し, C-nを押すと下に移動する.また,nを押すことで,未読記事のないグループを飛ばし,それぞれ前や次の未読記事があるグループに移動できる.

グループの一覧画面を1画面分先に進めたいときは,C-fを押す.逆に1画面分前に戻したいときは,C-bを押す.また,グループの一覧画面の先頭を表示するには<を,最後を表示するには >を押す.mnewsでのカーソル移動のキー操作の一覧を表3.3に示す.


表 3.3: mnewsでのカーソル移動
キー操作 意味
C-n 次のグループに移動
C-p 前のグループに移動
n 次の未読記事のあるグループへ移動
p 前の未読記事のあるグループへ移動
C-f グループの一覧画面を1画面先に進める
C-b グループの一覧画面を1画面前に戻す
> グループの一覧画面の最後へ移動
< グループの一覧画面の先頭へ移動

2.
ニュースカテゴリの選択 -- (<SPACE>)

選択するカテゴリにカーソルを移動し,<SPACE>を押すことでそのカテゴリを選択できる.次に画面がそのカテゴリの選択モードに切り替わり,1つ下の階層に移る.最も下の層に行くとサブジェクト選択モードに切り替わる.

3.
上位階層への移動 -- (q,o,<RET>)

1つ上の階層に戻るには,qo,あるいは<RET>を押す.最も上の階層(通常は起動時の階層)でqを押すと,mnewsは終了する. カテゴリ選択モードで使用する主なキー操作を表3.4に示す.キー操作の詳細については,mnewsのヘルプ画面を参照すること.


表 3.4: カテゴリ選択モードで使用するキー操作

キー 動作内容 キー 動作内容
k C-p 前のグループに移動する / グループ名を前方検索する
j C-n 次のグループに移動する \ グループ名を後方検索する
u 購読マークの切り替え,次移動 i<SPACE> グループを選択する
U 購読マークの切り替え,前移動 p 前の未読グループに移動する
n 次の未読グループに移動する g 新着記事がないか再チェックする
C-u C-b 前画面のグループに移動する m 新たにメールを出す
C-d C-v 次画面のグループに移動する a 新たに記事をポストする
< 先頭のグループに移動する ? ヘルプを表示する
> 最後のグループに移動する Q システムを終了する
o q グループから抜ける    

サブジェクト選択モード

カテゴリ選択モードにおいて,その下に階層を持たないニュースカテゴリを選択すると,mnewsはサブジェクト選択モードに切り替わる.サブジェクト選択モードでは画面に記事の一覧が表示され,記事を選択することで内容が表示される(図3.3).


図 3.3:サブジェクト選択モードの記事一覧画面
図 3.3:サブジェクト選択モードの記事一覧画面

サブジェクト選択モードで使用する主なキー操作を表3.5に示す.詳しいキー操作については,mnewsのヘルプ画面を参照すること.


表 3.5: サブジェクト選択モードで使用するキー操作

キーバインド 動作内容 キーバインド 動作内容
k C-p 前の記事に移動する L l 既読/キャンセルされた記事の
j C-n 次の記事に移動する   表示モードを切り替える
i<SPACE> 記事を参照する m 新たにメールを出す
p 前の未読記事を参照する a 新たに記事をポストする
n 次の未読記事を参照する f 記事にフォローする
C-u C-b 前画面の記事に移動する F 記事を引用してフォローする
C-d C-f C-f 次画面の記事に移動する r 記事に返信する
< 先頭の記事に移動する R 記事を引用して返信する
> 最後の記事に移動する / サブジェクトを前方検索する
s 記事をセーブする \ サブジェクトを後方検索する
C 記事をキャンセルする Q システムを終了する


表示するグループの未読記事が100通を超えている場合には,次のようなメッセージが表示される.ここで表示する記事の数を指定する.大きい数を指定すればするほど,ソートするのに時間がかかる.

ソートする記事数を入力して下さい: 100_


記事参照画面での操作

サブジェクト選択モードで,読む記事にカーソルを移動し<SPACE>を押すと,その記事を読める(図3.4).記事を読むことを``記事を参照する''と呼ぶこともある.ニュース記事参照画面では,moreコマンドやlessコマンドに準じたキー操作ができるようになっており,<SPACE>で次のページを,b で前のページを表示できる.記事参照画面からサブジェクト選択モードに戻るにはqを押す.


図 3.4:mnewsの記事参照画面
図 3.4:mnewsの記事参照画面

記事参照画面において,記事の最後まで参照した後<SPACE>を押すと,次の未読記事が表示される.そのニュースグループにそれ以上未読記事がない場合は,続いて次のグループの未読記事を表示するか確認を求められる.ここで yを押すと次のニュースグループの記事参照画面を表示し, nを押すと記事一覧画面に戻る.このとき,yの代わりに<SPACE>nの代わりに<RET> を使用してもよい.


3.3.5 ニュース記事の投稿


記事の投稿 -- (a)

aを押すと投稿するニュースグループを指定するモードになるので,ニュースグループ名,題名(subject),配布範囲(distribution)をそれぞれ入力する.また,あるニュースグループのサブジェクト選択モードで aを押すと,そのニュースグループが選択される.

例えば,sfc.community.testというニュースグループのサブジェクト選択モードでaを押すと,次のように表示される. sfc.community.testに投稿する例を示す.

ニュースグループを入力して下さい: sfc.community.test<RET>
題名(subject)を入力して下さい: posting-test<RET>
配布範囲(distribution)を入力して下さい: sfc<RET>
日本のニュースグループに記事を投稿する場合は日本語が使えるが,海外のニュースグループに日本語で書いた記事を投稿してはならない.

ニュースグループ,配布範囲(distribution),題名(subject)の入力が終わるとMuleが起動し,ニュース記事を編集する画面に切り替わる.次に投稿するまでの手順を示す.


図 3.5:mnewsで投稿記事を書く
図 3.5:mnewsで投稿記事を書く



1.
-text follows this line-よりも下の行に本文を書く.(図3.5)
2.
C-x C-sを押し.messageというファイルに記事の内容を保存してからC-x C-cを押してMuleを終了する.
3.
signatureを本文に追加するかどうか確認を求められるので,追加するにはyを,必要なければ nを押す.
4.
自分が投稿する記事が表示されるので,<SPACE>を押して記事を確認する.記事を最後まで確認すると,`記事を投稿してよろしいですか?[Y/N/E(dit)/M(ime)]:'と尋ねられるので,投稿するにはy,投稿をキャンセルするにはnを,記事を再編集するにはemを押す.

yを押すと,`投稿中です'というメッセージが表示され,実際に投稿される(投稿が完了するまではしばらく時間がかかる).

mnewsでニュース記事やメールを編集する場合,その原稿はホームディレクトリの下の.messageというファイルに書き込まれる.しかし,Mewでメールを書く場合と異なり原稿を編集する度に.messageが更新,上書きされてしまうので原稿を保存しておきたい場合などは別名で保存するとよい.


クロスポスト

同じ内容の記事を複数のニュースグループに投稿する場合,各々のニュースグループにそれぞれ記事を投稿するのではなく,1つの記事を複数のニュースグループにまとめて投稿できる.これをクロスポストと呼ぶ.

mnewsでクロスポストを使うには,ニュース記事を投稿する際にニュースグループを`,'で区切って指定する.例えばsfc.hobby.bookssfc.hobby.animeの2つのグループに投稿するにはニュースグループの指定の際に以下のように入力する.

ニュースグループを入力して下さい: sfc.hobby.books,sfc.hobby.anime<RET>
ニュースグループ名を入力する際,ニュースグループ名の間に空白があるとニュース記事は投稿されないので注意すること.また,クロスポストを行う場合はニュース記事の配布範囲が広がるため,特に投稿するニュース記事の内容によって慎重にニュースグループの指定を行うこと.


フォローアップ記事の投稿 -- (f,F)

ある記事に対してフォローアップするには,サブジェクト選択モードでフォローアップしたい記事にカーソルを移動し,そこでfF を押す.fを押した場合は,フォローするもとの記事の引用はされず,Fを押すともとの記事を引用してフォローできる(図3.6).記事の題名(サブジェクト)には,もとの記事へのフォローを意味するRe:が自動的につくので,サブジェクト選択モードでも,参照もとの記事へのフォローアップの記事だとわかる.

fFを押すとMuleが起動し,編集する画面に切り替わる.その後は新たなニュース記事を編集,投稿するときと同様なので第V部 3.3.5を参照すること.また,フォローするもとの記事の引用は必要な部分だけにすること.ニュースグループによっては引用の量を制限しているところもある.特にキャンパス外のグループに投稿する場合は注意すること.


図 3.6:mnewsで投稿のフォローをする
図 3.6:mnewsで投稿のフォローをする



投稿した記事の取り消し -- (C)

何らかの手違いで誤って投稿してしまったり,投稿した後で内容の誤りに気づいた場合などは,投稿した記事を取り消せる(キャンセルできる).記事をキャンセルするには,キャンセルする記事を読んでいる状態でCを押す.すると,本当にキャンセルするか確認を求められる.

記事をキャンセルしてよろしいですか [Y/N]: _

yを押すとその記事はキャンセルされる.

記事をキャンセルすることによって投稿されている他の記事との間で内容のつながりが失われる事もある.このようなことを避けるためにもキャンセルするような内容の記事をむやみに投稿せず,内容をきちんと確認してから投稿する必要がある.


メールでの返信

mnewsではニュース記事の読み書きだけでなく,メールの読み書きも行える.ニュース記事に対してニュースで応じるのではなく,記事の投稿者に個別にメールで返答するときなどはこの機能を利用するとよい.mnewsでメールの返信をするには,サブジェクトモードでメールで返信したいニュース記事にカーソルを合わせrRを押す.するとMuleが起動し,メールを編集する画面に切り替わる.またあらかじめTo:フィールドにはニュースの投稿者のメールアドレス,Cc:フィールドには自分のメールアドレス,Subject:フィールドにはもとの記事のSubjectにRe:がついて指定されている.その後のメールを編集,送信する手順はニュース記事を編集,投稿するときと同様なので第V部 3.3.5を参照すること.


図 3.7:mnewsでのメール返信
図 3.7:mnewsでのメール返信




3.3.6 mnewsの便利な使い方

記事の保存

電子ニュースでは一般に新しい記事が投稿される度に古い記事は自動的に削除(エクスパイア)されてしまう.そのため必要だと思われるニュース記事は個人のファイルとして保存しておくとよい.サブジェクト選択モードで保存したい記事にカーソルを合わせsを押すとファイル名の入力を求められるので,適当な名前を入力すると保存される(図3.8).


図 3.8:記事の保存画面
図 3.8:記事の保存画面


表示するニュースグループの切り替え

mnewsでは,普段読むことのないニュースグループを最初から表示しないようにできる.読み込むニュースグループを限定することで,mnewsの動作を早くすることができる.mnewsにおいて表示するニュースグループの切り替えは, .mnews_setupファイルの変更か,カテゴリ選択モードで購読モードの切り替えで行う.

1.
設定ファイルの変更による切り替え -- (.mnews_setupの利用)

mnewsでは表示するニュースグループの選択を.mnews_setupファイルの変更によっても行える.ホームディレクトリの下に.mnews_setupという名前のファイルを作成し,以下のような一行を書き込むと,fj.で始まる日本のニュースグループ,sfc.で始まるSFCのニュースグループ,keio.で始まるニュースグループ, mag.で始まる政策・メディア研究科のニュースグループだけが表示されるようになる.このように設定することで,ニュースグループの表示速度を上げることができる.

read_groups:  fj. sfc. keio. mag.

2.
カテゴリ選択モードでの購読モード変更

カテゴリ選択モードで非表示にするニュースカテゴリ,グループにカーソルを移動させuを押す.するとUマークがつき,次回からは表示されなくなる.購読モードをもとに戻すには,戻したいニュースカテゴリ,グループにカーソルを合わせlを押す.すると非表示だったカテゴリ,ニュースグループがUマークがついたまま表示されるようになる.次に,Uマークのついているニュースカテゴリ,グループにカーソルを合わせuを押すと,Uマークが取り消され,次回から表示されるようになる.



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