next up previous contents
Next: 2. ファイル, バッファの操作 Up: 1. Mule入門 Previous: 1.5 日本語の入力



1.6 日本語以外の文字の入力

Muleは,英語,日本語以外にも多くの言語を入力できる.入力できる言語の一覧を表1.8に示す.


表 1.8: Muleで入力できる言語
種類 言語
アジア言語 日本語,中国語,朝鮮語
ヨーロッパ言語 英語,フランス語,エスペラント語,フィンランド語,ドイツ語,
  アイスランド語,イタリア語,スカンジナビア語,ノルウェー語,
  スペイン語,スイス語,トルコ語,オランダ語など
その他 ギリシャ語,ロシア語,ヘブライ語,タイ語

シェルにmule -nwでMuleを起動したときには多言語を表示できないことがあるので,そのようなときは,新しくウィンドウを開ける状態でMuleを起動し直すこと.


1.6.1 中国語

中国語は日本語同様にたまごを利用して入力を行うが,中国語変換を可能にするにはmule-wnn4を利用する. mule-wnn4を起動するには次のように入力する.

% mule-wnn4<RET>
Muleの起動後,C-x C-k mと入力すると次のようにエコーエリアにメニューが表示される.

Mode: 0.PinYin 1.roma-kana 2.roma-kata 3.downcase 4.upcase
`1.roma-kana'が日本語のローマ字入力であり,`0.PinYin'が中国語のpinyin入力である.ここで,`0.PinYin'にカーソルをあわせ<RET> を押すと,pinyin入力が選択される.pinyinは日本語のローマ字にあたり,pinyin→漢字→結果の修正という手順で中国語を入力する.変換の操作は日本語の場合とほとんど変わらない. 中国語のpinyin入力から日本語のローマ字入力に戻るには,同様にC-x C-k mを入力し,メニューの中から`1.roma-kana'を選択する.
C-x C-k mは,ゆっくり入力したときは効かないことがある.約1秒以内に続けて入力すること.


1.6.2 その他の言語

日本語と英語,中国語以外の文字の入力には,キーボードからAのようなさまざまな文字を入力するための quailシステムを用いる. quailモードでのキー操作を表1.9に示す.


表 1.9: quailモードのキー操作
キー操作 意味
C-] quailのON/OFF
M-s 利用する言語の選択
M-z 言語入力のヘルプ

quailシステムの起動,終了

quailC-]で起動,終了を行う. quailを起動するとモードラインに使用する言語の入力モードが表示される.起動直後は言語が選択されていないので次のようになっている.

[IPA][---]J.:-----Mule: sample.tex    (TeX Quail)--All--------
たまごとquailは同時には使えないので,quailを起動するときはたまごをOFFの状態に,たまごを起動するときはquailをOFFの状態にしておくこと.


言語の選択

利用する言語の選択や切り換えは,M-sで行う. M-sを入力するとエコーエリアに次のようなメッセージが表示される.

Quail Package (nil): _
ここで,利用する言語名を入力する.入力できる言語名は次の通りである.この一覧は<SPACE>を押すとウィンドウに表示できる.



beylorussian ccdospy ctlau ctlaub ethio etzy greek
hangul hangul3 hanja-jis hanja-ksc hebrew ipa jcuken
latin-1 latin-2 latin-3 latin-4 latin-5 macedonian punct
punct-b5 py py-b5 qj qj-b5 serbian swq
thai tonepy ukrainian viqr yawerty zozy  


ヘルプ

言語を選択した後,M-zを入力すると,その言語の特殊な文字の入力方法などの詳しい説明が表示される(図1.3).例えば,ドイツ語入力でAを入力するにはAEと入力すればよいことが分かる.各言語の具体的な入力方法には,このヘルプに載っている.


図 1.3:ドイツ語のヘルプ
図 1.3:ドイツ語のヘルプ




next up previous contents
Next: 2. ファイル, バッファの操作 Up: 1. Mule入門 Previous: 1.5 日本語の入力