phoneは, 基本的にtalkと同様に他のユーザと リアルタイムで会話するためのツールだが, ひらがなを表示できるなど, talkよりも高機能なコミュニケーションツールである. これもtalkと同じくCNSの多くのホストで実行可能である.
% phone [ログイン名]@[ホスト名] [端末名]<RET>
% phone s98000hf@ccz00 /dev/pts/2<RET>
Message from the Telephone_Operator@ccz00 at 6:08 ...
phone: connection requested by t98000tf@ccz01
phone: respond with "phone t98000tf@ccz01"
% phone<RET>
phoneコマンドの際に表示される名前を 変更するには,シェル上で,環境変数PHONENAMEを次のように設定する.
% setenv PHONENAME "[名前]"<RET>
phoneコマンドには,表→のような機能が用意されている. これらの機能を利用するためのキー操作は,相手の画面には表示されない.
<ESC>に続けて`set code jis'と入力すると,
入力した文字の表示がアルファベットから平仮名に切り替わる.
片仮名で表示するときには,
その単語の一番はじめをアルファベットの大文字にすればよい.
<SPACE>か<TAB>で単語を区切れる.
また,母音で終わらない単語はアルファベットのまま表示されるので注意すること.
英単語など,純粋にアルファベットで単語を表示する場合は,
ダブルクォーテーション("
)でその単語を囲む.
<ESC>を押すと,画面の下にコマンドラインが表示される. ここに`run [コマンド名]'と入力すると,そのコマンドが実行される. 実行結果は,通常の出力と同じように phoneの画面に表示される(図→). この例では,fromコマンドを実行している.
<ESC>を押すと,画面の下にコマンドラインが表示される. ここに`dump [ファイル名]'と入力すると, 会話をしている画面をホームディレクトリ上のファイルに記録できる. ファイル名を指定しないと,.dumpというファイルに記録される.
phoneは最初2人で始めるが, 途中で他のユーザを会話に参加させることもできる. これを行うには,<ESC>に続けて`call [ログイン名]'と入力する. 呼ばれたユーザがphoneコマンドを実行すると, 画面が人数分に分割される(図→).
相手がCNS外のコンピュータにログインしている場合でも, そのコンピュータがtalkコマンドやphoneコマンドに対応していれば, 会話できる. 通常と同じようにユーザ名に続いてホスト名を指定する. 次に,CNSから,CNS外部のpicasso.guide.ac.jpというホストにログインしている hubというユーザにphoneコマンドを実行する例を示す. この場合はpicassoがホスト名, guide.ac.jpが外部のホストのドメイン名となる.
% phone hub@picasso.guide.ac.jp<RET>
phoneを終了するためには,C-cを押す. すると画面の左下に``Really quit?''と表示されるので, yを押す.