エイリアス機能を使うと,コマンドの別名(エイリアス)を登録できる.ユーザ が頻繁に用いるコマンドやコマンドラインを登録することで,効率的な作業 を行える.次にエイリアスの登録,確認,削除を説明する.
エイリアスを登録するには,aliasコマンドを用いる.エイリアスには, コマンドだけでなくオプションや引数を含めた指定が可能なので,自分がその コマンドを使う際に必ず指定するオプションなどが決まっている場合には,そ れらもまとめて登録できる.
% alias [別名] [エイリアスをつけたいコマンドライン]<RET>
次の実行例では,ls -Fというコマンドラインをdirというエイリ アス(別名)で登録している.
% ls -F<RET> dir1/ file1 linkfile@ % dir<RET> dir: Command not found. % alias dir ls -F<RET> % dir<RET> dir1/ file1 linkfile@ % _
エイリアスは,基本的にaliasコマンドを実行したシェルでのみ有効で ある.よって,exitやlogoutなどのコマンドで1度そのシェルを 閉じてしまうと,登録したエイリアスは失われてしまう.そこで,毎回同じエ イリアスを利用する場合には,ホームディレクトリにある.cshrc という設定ファイルにaliasコマンドを書き込む (→)..cshrcファイルにaliasコマン ドを書き込むと,起動されるシェルすべてにそのエイリアスを適用できる.
現在登録されているエイリアスの一覧を見るには,aliasコマンドを引 数なしで実行する.すると,左側に登録されている別名,右側に実際に実行 されるコマンドラインを並べたリストが表示される.このときaliasコ マンドの引数として,登録した別名だけを指定するとその別名の実際のコマン ドラインが表示される.
% alias<RET> dir ls -F rl rlogin localhost -l % alias dir<RET> ls -F % _
1度登録したエイリアスを無効にするには,unaliasコマンドを用いる.
% which dir<RET> dir: aliased to ls -F % dir<RET> file1 other@ report/ % unalias dir<RET> % dir<RET> dir: Command not found. % _
% cat file.tex<RET> Alias loop. % alias<RET> : cat more more cat : % _