CNS ではそれぞれのユーザに 自分のログイン名がついた 専用のディレクトリが用意してあります.これを``ホームディレクトリ'' といいます. この中には,保存したファイルや電子メール()など,個人のファイルがおかれます.
ホームディレクトリは``ファイルサーバ''という コンピュータに保存されています. ファイルサーバは多数のユーザで共有しているファイル空間です.
ホームディレクトリには,自由にファイルやディレクトリを作成できます. 例えば`psychology',`german'などの名前をつけてディレクトリを 複数作成できます(図5.1). また,作成したディレクトリの中にさらにディレクトリを作成できます.
ディレクトリの中にディレクトリを作っていくことで,ディレクトリに階層構造ができます. 基となる最上位のディレクトリを``ルート''といいます. これは,ディレクトリの始まりを木の根(root)にたとえていることから 名づけられています. 木が根から枝になるにつれてわかれて伸ばし葉をつけるように,ルートからいくつもディレクトリを作成し,それぞれにファイルを格納できることから,ディレクトリの階層構造を``ツリー構造''といいます.
コンピュータを利用している間,ユーザは必ずどこかの ディレクトリに位置し,作業することになります. このとき,自分が位置しているディレクトリを``カレントディレクトリ''と いいます.
UNIX でログインしたときは,ホームディレクトリが カレントディレクトリになっています.
UNIX と違い,Windows とMac OS ではフォルダを 視覚的に示すため,カレントディレクトリやホームディレクトリ を意識することはあまりありません. Windows のフォルダウィンドウ()や Mac OS のFinder ()で選択されているフォルダが カレントディレクトリです.