``キーボード''は多数のキーからなり,コンピュータへの入力を行うハードウェアです. キーにはそれぞれ対応する文字,数字,記号が記されており,キーを押すことでコンピュータへ入力できます. 図3.1は特別教室で利用できるキーボードです. 本書では図中の名称を使って説明します.
キーボードには英数字や記号を入力するためのキーと,操作に用いるための特殊なキーがあります. CNS に設置されているコンピュータで扱うキーボードでは,英字の配置はどのキー ボードでも同じですが,記号や<CTRL>,<SHIFT>の配置は 機種によって多少異なります. 表3.1にキーの呼称と本書での表記をまとめます.
表記 | 読み方 | 表記 | 読み方 |
<SPACE> | スペースキー | <RET>,<ENTER> | リターンキー,エンタキー |
<BS> | バックスペースキー | <ESC> | エスケープキー |
<TAB> | タブキー | <SHIFT> | シフトキー |
<ALT> | オルトキー | <DEL> | デリートキー |
コマンドキー(Machintosh ) | [F1] | ファンクションキー1 | |
<CTRL> | コントロールキー | C-g | <CTRL>を押しながら`g'を入力 |
<META> | メタキー | M-x | <META>を押しながら`x'を入力 |
英字キーには大文字のアルファベットが記されていますが,通常はキーを入力すると小文字が入力できます. また,英字キーは日本語入力でローマ字入力をする際にも利用します.
<SHIFT>を押しながらアルファベットキーを押すと英大文字が入力できます. <SHIFT>は単独で押すだけでは何も入力されません. また,<CAPS> (または<SHIFT>を押しな がら<CAPS>)を1回押すと,その後に入力する英字がすべて大文字になります. 通常の小文字入力に戻すにはもう一度<CAPS>を押します. <CAPS>が押されている状態で <SHIFT>を押しながら英字キーを押すと,小文字が入力されます.
数字キーはアルファベットキーの上段に位置します. 記号はアルファベットキーの右側に位置します. 数字キーや記号キーのキー右上部に記されている記号を入力するには,<SHIFT>を押しながらそのキーを押します. 例えば`!'を入力する場合,<SHIFT>を押しながら数字の`1'を押します. 記号には正式名称だけでなく,慣習的な呼称が日常的に利用されています. 表3.2に記号の読み方をまとめます.
記号 | 読み方 | 記号 | 読み方 |
! | エクスクラメーションマーク,びっくりマーク | \ | 円マーク |
@ | アットマーク,アット | ~ | チルダ,にょろ |
# | シャープ,いげた | ` | バッククオート,逆引用符,逆クオート |
$ | ドル,ダラー | { } | 中かっこ,カーリーブレース,ブレース |
% | パーセント | [ ] | 大かっこ,ブラケット,かくかっこ |
^ | ハット,カレット,やま | / | スラッシュ,スラ |
& | アンパサンド,アンド,アンパ | " | ダブルクオート,ダブルクオーテーション,二重引用符 |
* | アスタリスク,アスタ,スター,ほし,こめ | ' | シングルクオート,アポストロフィー,ダッシュ |
( | 左かっこ,かっこ,開きかっこ | ; | セミコロン |
) | 右かっこ,こっか,閉じかっこ | : | コロン |
_ | アンダーバー,アンダースコア | < | 小なり記号,小なり |
- | マイナス,ひく,ダッシュ,ハイフン | , | カンマ,コンマ |
+ | プラス,たす,プラ | > | 大なり記号,大なり |
= | イコール,等号 | . | ピリオド,ドット,てん,ぽち,ピリ |
| | パイプ,縦棒 | ? | クエスチョンマーク,はてな |
バックスラッシュ,バクスラ,逆スラ |
文字を羅列するだけでなく 文書に改行や空白をいれるキーとしては <ENTER>,<TAB>,<SPACE>があります. <ENTER>はキーボードの右側の中段 に位置し,改行や項目の決定を行うために利用します. <TAB>は通常キーボードの左側の中段に位置し,列揃えや補完()を行う際に利用します. <SPACE>は,キーボードの最下段中央に位置する横長のキーで,空白を入力するために利用します.
カーソルキーはキーボードの右側に位置します. 画面上に示されている入力位置を示す``カーソル'' というマークを 移動させるために利用します.
他のキーと組み合わせることでさまざまな操作を行えるキーには <ALT>,<ESC>,<CTRL>,<META>,があります. 同時に押すキーや状況に応じてさまざまな機能を実行できます.
本書では <CTRL>を押しながらxを押すことをC-x,<META>を押しながらxを押すことをM-x,を押しながらxを押すことを +x と表記します.
<META>がない場合には,<ESC>を利用します. <ESC>を利用する場合はキーを押し続けるのではなく,1度押した後に,xなどのキーを押します.