WWW/WWWサーバによる情報公開 - 基礎編/HTML

WWWでは,情報の交換をテキストファイルによって行い,その内容は``HTML''という方法で記述します.Webページを作成し公開するには,このHTMLの書き方を知る必要があります.ここではHTMLの基本的な事項について説明します.

3.3.1 構造と表現

HTMLでは情報の「構造」と,それをどのように視覚的に見せるかという「表現」を分けて考えます.HTMLは情報の構造を記述するための言語であり,その内容がどのように表現されるかについては,指定をしません.表現を記述するには,``スタイルシート''(3.5)と呼ばれる方法を使用します.HTMLは,文書の「見出し」「段落」などの構造を記述します.

このように構造と表現を分けることで,さまざまなプラットフォームやメディアに対応するのが容易であり,文書の更新作業も比較的楽になります.


3.3.2 文書型宣言

HTMLにはいくつかのバージョンがあり,それぞれ異なった``DTD(文書型定義)''があります.HTML文書を記述するときは,どの文書型定義に基づいてHTMLを書くのかを冒頭で指定しなければなりません.これを文書型宣言といいます.次のように書きます.

<!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.0//EN"> これは,バージョン4.0の文書型定義に従っていることを示しています.


3.3.3 タグの書式

HTMLでは `<' と `>' の間に書かれた文字がタグとして扱われます. 基本的にタグは開始タグ(<tagname>)と終了タグ(</tagname>)の2つが対になっています.

HTMLでは,タグで文字列を囲むことによって,文書構造を指定します.

<tagname>
タグの設定対象となる部分
</tagname>

ただし例外として,対になっていないタグ(<br><hr><img>など)もあります.また,タグでは大文字と小文字は区別されません.例えば,<TITLE><Title><title>はすべて同じ意味に解釈されます.

属性

属性を指定できるタグもあります.属性とはそのタグの効果を細かく指定するもので,開始タグの中で指定します.属性には値を持つものと持たないものがあり,値を指定するものは次のように記述します.

<tagname 属性1="値1" 属性2="値2"...>
タグの設定対象となる部分
</tagname>

3.3.4 HTMLの書き方

ページを作成するには,本文を書く前にまずページ全体の設定を行う <html><head><title><body>などのタグを記述します.これらのタグは,ページのタイトルを設定したり,ページの本文とそれ以外の部分(ヘッダ)を区別する役割があります.

<!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.0//EN">
<html>
<head>
ヘッダ
</head>
<body>
本文
</body>
</html>

ページの文書型を宣言する


HTML文書を作る場合には,どのバージョンのHTMLに準拠する文書なのかを明記する必要があります.ここでは,`<!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTDHTML 4.0//EN">'として,この文書がHTML4.0の規格に従って記述されていることを宣言しています.

ページ全体を設定する - <html>タグ

HTML形式のファイルであることを明示するために,ファイルの最初と最後を <html>タグと</html>タグで囲みます.

ページのヘッダを設定する - <head>タグ

<head>タグと</head>タグで囲まれた部分をヘッダと呼び,ページのタイトルやそのページの構成情報など本文に記述しない情報を記述します.ヘッダに記述した部分はページには表示されません.

ページの本文を設定する - <body>タグ

<body>タグと</body>タグで囲まれた部分にはページの本文を記述します.