Emacs/Emacsの便利な機能/編集モード
Emacsには,さまざまな形式のファイルを作成する際の環境を提供する編集モードがあります. 3.6.1 メジャーモード``メジャーモード''はテキスト編集機能を大幅に変えるもので,1つのバッファでは複数のメジャーモードを利用できません.メジャーモードの切り替えには新しくメジャーモードを起動します.起動しているメジャーモードはモードラインの編集モードの部分に表示されます.次におもなメジャーモードを示します. |
キー操作 | 機能 |
M-{ | 1組の中括弧を挿入する |
M-} | 一致していない中括弧の後へ移動する |
C-c C-e | begin{...}の後で入力すると対応するend{...}を挿入する |
C-c C-o | itemizeなどを入力するとそのbegin{...}からend{...}までを挿入する |
Shell モード -- (M-x shell)
ShellモードはEmacsの中でシェルを起動し,UNIXコマンドが実行できるようにします.M-x shellと入力することにより起動できます.
3.6.2 マイナーモード
マイナーモードは,テキスト編集機能を大幅に変えるメジャーモードとは異なり,若干の機能の変更を行うモードです.マイナーモードはメジャーモードとは独立しており,またマイナーモードもそれぞれ独立して機能します.次におもなマイナーモードを示します.
Overwrite モード -- (M-x overwrite-mode)
Overwriteモードは,カーソルのある場所に入力する文字を上書きするものです.通常の設定ではこのモードはOFFになっています.この場合はカーソルのある場所の直前に入力文字が挿入されます.
ON/OFFの切り替えはM-x overwrite-modeと入力することによって行います.OverwriteモードがONの場合は,モード行のメジャーモードの右にOvwrtと表示されます.
また,Insertキーを押すとこのモードになります.もし文字が上書きされるような現象が起きた場合,Insertキーを押すか,M-x overwrite-modeと入力すれば回避できます.
Auto fill モード -- (M-x auto-fill-mode)
Auto fillモードは,入力する行がある一定の文字数よりも長くなったら改行を入れバッファ内での各行の長さを揃えるモードです.日本語では約35文字のところで改行されるようになります.1行の長さを変更するには,改行するところまでカーソルを移動しC-u C-x fと入力します.また,M-x auto-fill-modeと入力することによってON/OFFの切り替えができます.Auto fillモードがONの場合,モード行のメジャーモードの右にFillと表示されます.