Emacs/ファイル, バッファの操作/マークとリージョン

Emacsでは,``マーク''と呼ばれるものをバッファの中に指定できます.マークと現在のカーソルの位置にはさまれた部分を``リージョン''と呼び,2つを組み合わせることにより,文章範囲を指定できます.


表 2.4: マークとリージョン
キー操作 意味
C-<SPACE>, C-@ マークの設定
C-x h バッファ全体をリージョンにする
C-x C-x マークの移動


マーク,リージョンの設定 -- (C-<SPACE>, C-@)

マークは,範囲選択の際に用いられ,始点であるという意味を持ちます.また,現在カーソルがある部分を終点として,マークと終点との間の選択範囲のことをリージョンと呼びます. C-<SPACE>またはC-@によって,現在カーソルのある位置にマークを設定できます.また,C-kなどでテキストを削除した場合や,検索や置換などをしたときは,その作業の開始地点に自動的にマークがセットされます.リージョンはマークと現在のカーソル位置にはさまれた部分ですが,C-x hを入力することでバッファ全体をリージョンに設定できます.


マークとリージョン


マークへの移動 -- (C-x C-x)

C-x C-xによって,マークとカーソルの位置を入れ換え,マークのあった位置にカーソルを移動できます.C-<SPACE>を入力するとマークの位置は更新されますが,Emacsは以前のマークの位置を保存しています. C-u C-<SPACE>を連続して入力することにより,過去のマークの位置へさかのぼって移動できます.