UNIXの操作/UNIXの基本操作/コマンド

コンピュータへの命令を``コマンド''と呼びます.ユーザはおもにコマンドを使ってUNIX環境のコンピュータを操作します.あらかじめ決められた文字列をキーボードで打ち込み,<RET> を押すことでその文字列に対応した命令を実行します.


2.5.1 コマンドの入力準備

ログイン後の画面には左上と右下のウィンドウに`%'が表示され,その後に白抜きの四角が表示されます.マウスカーソルをそのウィンドウの中に入れると黒い四角が表示され,コマンドを入力できる状態になります.

% _

`%'をプロンプトと呼び,`_'を``カーソル''と呼びます.``プロンプト''は次の入力を促す記号であり,そのウィンドウがコマンド入力を受けつけていることを表します.

カーソルは次の文字を入力位置を表し,入力した文字は黒いカーソルの部分に表示されます.


2.5.2 コマンドの入力

キーボードから1文字入力すると,その文字が表示されてカーソルは1つ右に移動します.コマンドを入力し終えた後<RET> を押すと,そのコマンドが実行されます.コマンドの中には,その後にオプションをつけることで細かい動作を指定できるものもあります.

オプションは,普通はコマンドの後にマイナス記号`-'に続けて入力します.

また,コマンドによってはコマンド名の後に引数(ひきすう)をつけるものもあります.引数は,コマンドとオプションの後に入力し,おもにコマンドを実行する対象を指定するために用います.

コマンド,オプション,引数をまとめて``コマンドライン''と呼びます.コマンド,オプション,引数は空白で区切って指定します.

次にコマンドの書式を示します.

% コマンド名 [オプション] (引数) <RET>

2.5.3 コマンドの実行

ここでは簡単なコマンドについて紹介します.

ログインしているホスト名の表示 -- hostname

自分が現在ログインしているホストの名前を表示するには, hostnameコマンドを入力します.

% hostname<RET>
ccz00
% _

現在の時刻の表示 -- date

現在の時刻を表示するにはdateコマンドを利用します.

% date<RET>
2001年11月23日 (金) 17時09分31秒 JST
% _

カレンダーの表示 -- cal

その月のカレンダーを表示するにはcalコマンドを利用します.また,calコマンドの引数として月,年を入力することで指定した月のカレンダーも表示できます.

% cal <RET>
     2001年  2月
日 月 火 水 木 金 土
             1  2  3 
 4  5  6  7  8  9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28

% cal 4 2002 <RET>
      2002年  4月
日 月 火 水 木 金 土
    1  2  3  4  5  6
 7  8  9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30

% _

2.5.4 オンラインマニュアルの表示

UNIXでは何百ものコマンドを利用できます.またコマンドのオプションの種類も多岐にわたっています.そのため多くのコマンドには利用方法を記載したオンラインマニュアルが用意されています.

オンラインマニュアルを表示するにはmanコマンドを利用します.引数として使い方を調べたいコマンド名を入力します.

% man [使い方を調べたいコマンド名]<RET>

次にlsコマンドのオンラインマニュアル参照例を示し(図2.8), manコマンド実行中のキー操作の一覧を表2.3に示します.

% man  ls <RET>



lsのmanコマンド実行例




manのキー操作
動作 キー
次ページ表示 <SPACE>
前ページ表示 b
1行スクロール <RET>
半ページ先を表示 d
終了 q


また,コマンドの中にはmanコマンドで使い方を調べられないものもあります.そのようなコマンドの場合,オプションとして'-h'や' -help'を指定すると,使用方法を調べられるものもあります.