コンピュータの基本操作/コンピュータの仕組み/デジタルデータ

1.1.1 デジタルデータ

コンピュータ内部のすべての情報は``デジタルデータ'' と呼ばれる形式で保存されています.デジタルデータとは,`0'と`1'という2通りの数字の羅列によって表現できるデータのことです.文章や写真,映像,音声など現実にあるさまざまな形式の情報は,デジタルデータに変換できます.そして,コンピュータはこのようなデジタルデータを極めて高速に処理できます.

情報をデジタルデータに変換することは,他にも大きなメリットがあります.デジタルデータでは保存や複製の際にデータが劣化しません.従来のアナログデータでは保存や複製の際に,データの劣化を伴わざるをえませんでした.デジタルデータであれば,映像や音声などでも画質や音質を落とさずに保存や複製ができます.

デジタルデータはこのように大きな利点を持ち,最近ではあらゆる情報がデジタルデータに変換され,コンピュータによって処理されています.

1.1.2 デジタルデータによる「表現」

デジタルデータとは,`0'と`1'という2通りの数字の羅列によって表現できるデータです.デジタルデータの量は,``bit (ビット)'' や``byte (バイト)'' と呼ばれる単位で表されます.bitは,`0'か`1'のどちらかを示します.つまり,1bitで`0' か'1'かの2通りの情報を表せることになります.1byteは8bitを意味し,全部で28=256通りの情報を表せます.

例えば,英数字1文字をデジタルデータとして表現するとします.英数字はアルファベットや記号を合わせても256通りに満たないため,1byteのデータ量で足りることになります.

一方日本語1文字を表現するとなると,ひらがなや漢字を含め256 通り以上あるので1byteのデータ量では足りません.日本語を1文字表現するためには,2byte ( 216=65536通り)のデータ量が必要になります.

このように,どのような情報を表現するかによって必要なデジタルデータの量は変化します.映像などの複雑な表現には多くのデータ量が必要です

1.1.3 デジタルデータとコンピュータ

コンピュータ内部で処理されるすべてのデータは,デジタルデータです.これは単に文字や写真,映像などの一般的なデータに限りません.コンピュータに命令を下すソフトウェアと呼ばれるデータも,デジタルデータで表現されています.