LATEXの文書作成支援機能には,ソースファイルを分割して処理する機能もある.分割したファイルを読み込むには,分割したファイルを挿入する場所で\input
コマンドを用いる.
\input{...}
これにより,長い文書を作成したり複雑な図表を管理しなければならないときに,文書や図表を複数の適当な大きさのファイルに分割し,それらを1つのソースファイルに読み込んでLATEX処理を行うことが可能となる.
\documentlclass
コマンドや\begin{document}
などは重複してはならないので,\input
コマンドで読み込まれるファイルには記述してはいけない.
\documentstyle{jbook}
\begin{document}
\input{prologue.tex}
\input{part1.tex}
\input{part2.tex}
\input{part3.tex}
\input{epilogue.tex}
\end{document}
この例では,同一ディレクトリ中のprologue.texなどの各ファイルが読み込まれて1つのdviファイルに文書イメージが出力される.引数のファイル名の指定には,絶対パスも相対パスも利用できる.
ファイルを分割することで,エラーが生じたときも1つの大きなソースファイル内を探すのではなく,エラーの生じた文書の含まれるファイルからエラーを探して修正できる.また,複数人で共同作業をする場合にも有効である.