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2.1 バッファとウィンドウ

Emacsでのファイルの作成および編集作業は,すべてバッファと呼ばれる作業領 域で行われる.また,ウィンドウを分割する事により, 複数のバッファを画面 に読み出し,並行して作業を行うことができる.


2.1.1 バッファ

Emacsにおけるバッファとは,ファイルなどを編集する際その作業を効率的に行うために,ファイル内のデータを一時的に読み込んでおく作業領域のことである.そのため,ウィンドウで表示されているデータを変更しても,それはバッファを編集しただけであり,結果はファイルには反映されない.内容をファイルに保存する作業を行った時点ではじめて,変更がファイルにも反映される.

このように,Emacsでのファイルの編集作業は,ファイルからバッファへの読み込み→バッファでの編集→バッファからファイルへの書き込みという流れであり,すべて`バッファ'を中心に行われる.図2.1にファイルとバッファの関係を示す.


図 2.1:ファイルとバッファの関係
図 2.1:ファイルとバッファの関係



バッファ名

Emacsで編集作業を行うと,バッファが複数作成される.このとき,個々のバッファを識別するために,`バッファ名'と呼ばれる個別の名称がつけられる.バッファ名は,特に指定しない場合ファイル名と同一となるが,異なるディレクトリにある同じ名前のファイルなどを同時に編集する際には,バッファ名はファイル名の最後に<2>がついたものになる.


2.1.2 ウィンドウ


Emacsでは,ウィンドウに表示されたバッファの内容に対して編集,操作を行う事ができる.しかし,並行して複数のファイルを編集する場合など,ウィンドウが1つでは足りないことがある.このような場合,Emacsではウィンドウを分割することによって複数のバッファを表示できる.また,Emacsでヘルプなどを表示する場合やMewでメールを読むといった場合には自動的にウィンドウが分割される.




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