ファイルを目的別,種類別に分けてそれぞれのディレクトリに置き,それらのディレクトリをさらに目的別,種類別にディレクトリの下に置く.このような作業を繰り返すことで,ファイルを階層的に管理できる.
例えば図1.2では,使用した資料がファイル`text1'と`text2'として保管されており,この2つのファイルは`english'というディレクトリの下に置かれている.ディレクトリ`english'と`chinese'は,ディレクトリ`language'の下に置かれている.
ファイルシステムは階層構造を形成している.この階層構造は木が枝を伸ばし,葉をつけるように大きくしていくことができ,全体が木を逆さまにしたように見えることから``ツリー構造''と呼ばれる.図1.2 では1番上のディレクトリが木の根の部分にあたり,``ルート(/)''と呼ばれる.枝の分かれる節の部分がディレクトリとなり,枝の先についた葉がファイルとなる(図1.3).
ログインしているときは常にツリー構造のどこかにユーザは存在することになり,その中を自由に移動できる.ユーザが現在作業しているディレクトリをカレントディレクトリ,ログインしたときのカレントディレクトリをホームディレクトリと呼ぶ.