XPaintは,マウスを使って絵を描けるペイント系作画ツールであり,次のような特徴を持つ.
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XPaintを起動するには,次のように入力する.
% xpaint &<RET>
コントロールパネルの[File]→[Quit]を選択するとXPaintは終了する.
XPaintでは,キャンバス上でマウスをクリックまたはドラッグすることで描画を行う.ユーザは基本的に,描画の種類を選択するコントロールパネル(図2.1)とペイントウィンドウ(図2.2)の2つのウィンドウを利用して描画を行う.
コントロールパネル(図2.1)では描画や文字入力に必要なツールを選択する.マウスでアイコンをクリックすると,そのアイコンが黒い枠で囲まれ,ツールが選択される.アイコンの上で右ボタンをプレスするとプルダウンメニューが表示され,ツールに関するヘルプの呼びだしやツールの設定変更を行える.アイコンの上でダブルクリックをして設定変更ウィンドウを表示できるツールもある.次に各ツールの使い方を説明する.
マウスをドラッグして線を引く.マウスの左ボタンで`Primary Palette',中ボタンで`Secondary Palette'で選択指定されている色を使用して描画する.また,コントロールパネルのアイコンをダブルクリックすると,`BrushSelector'パネルが開き,筆の種類を選択できる.
マウスをクリックまたはドラックした部分を背景色で塗りつぶすことで,画像を消しゴムを用いたように消去する.ブラシと同じく,`Brush Selector'パネルで消しゴムの太さを変更できる.
ブラシと同じ要領で鉛筆のような線,点線を描く.鉛筆の線の太さはコントロールパネル上部の[Line]メニューで設定する.なお,点線の太さは変えられない.
スプレーを吹きつけたように描画する.マウスの左ボタンで`PrimaryPalette',中ボタンで`Secondary Palette'で選択指定されている色を使用して描画する.吹きつけ範囲や吹きつける濃度を設定できる.
クリックした部分の色を調べ,同じ色の領域を塗りつぶす.マウスの左ボタンで`Primary Pallete',中ボタンで`Secondary Palette'で指定されている色で塗りつぶす.また,グラデーションつきの場合は,塗りつぶしと同じ領域を`Primary Palette'から`Secondary Palette'へのグラデーションで塗りつぶす.アイコンの上でマウスの右ボタンをプレスすると表示されるメニューでグラデーションの種類を設定できる.
描画されている上を軽くこするようにドラッグすることで,にじみの効果を出せる.効果の範囲は`Brush Selector'パネルで設定する.
キャンバス内の適当な箇所をクリックすると入力モードになり,キーボードからの入力で画像に文字を挿入する.文字の大きさ,種類は入力する前にコントロールパネル上部の[Font]メニューで選択する.また,文字ツールのアイコンをダブルクリックするか,[Font]→[Browse]を選択すると,フォント指定を行うためのウィンドウが表示され,標準の選択肢以外のフォント設定を行える.
直線と曲線は左ボタンでドラックし,適当な位置でボタンをリリースすると線を描ける.放射状直線と折れ線は左ボタンでクリックしていくことで連続的に線が描かれ,中ボタンを押すと描画を終了する.<SHIFT>を押しながら操作すると,直線と放射状直線は45度きざみに,円弧は4分の1円に限定する.線の太さは[Line]メニューで設定する.
長方形,楕円ツールはドラッグし,適当な大きさでマウスボタンをリリースすると図形が描ける.<SHIFT>を押しながらドラッグすると長方形は正方形に,楕円は円に固定できる.多角形ツールは頂点を左ボタンでクリックしていき,中ボタンをクリックすると頂点の選択を終了し,図形が描画される.また,輪投げツールを使うと,マウスをドラッグしながらフリーハンドで図形を描ける.
図形枠と同様の操作で,中が塗りつぶされている図形を描ける.マウスの左ボタンで描くと中が`Primary Palette'の色で塗りつぶされ,枠が`SecondaryPalette'の色となる.マウスの中ボタンを使うと,塗りつぶしと枠の色が逆で描画される.
描画はペイントウィンドウ(図2.2)にあるキャンバス上で行う.ペイントウィンドウは,さまざまな編集を行うメニュー,描画を実際に行うキャンバス,および色や模様の選択を行う2つのカラーパレットによって構成されている.
ペイントウィンドウのメニューを利用して,画像の操作,編集,保存を行える.次に各メニューの機能を説明する.
その際,`Primary Palette'で指定した色が描画色,`Secondary Palette'で指定した色が塗りつぶし色として使用される.中ボタンを使用するとPaletteの機能が入れ換わる.
ペイントウィンドウ(図2.2)下部に表示されている2つのカラーパレットは,それぞれ次のような役割を持っている.
カラーパレットの色,パターンは,XPaintキャンバスウィンドウ右下の[AddPattern],[Add Solid]をクリックし追加する.
カラーマップから1色を選び,絵を描くときに使用するペンやエアブラシなどのツールを利用して,ウィンドウ左にあるパレットに模様を作る.ウィンドウ左下にある[Ok]をクリックすると,作成した模様をパレットへ追加できる.
カラーマップ内のカーソルを左ボタンでドラッグし,適当な色を選択する.ウィンドウ左下にある[Ok]をクリックすると,選択した色をパレットへ追加できる.
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xpaintではユーザが個人のパレット情報を保存できる.ペイントウィンドウの[File]→[Save Pale
tte...]を選択すると,
.Xpaintrcというファイル名で現在のパレットの内容が保存される.保存された.XpaintrcファイルはXPaintを起動する際に自動的に読み込まれる.
作成した画像を保存するには,ペイントウィンドウ(図2.2)の[File]→[Save]を選択するか,[Save as...]を選択する.すると,図2.5のようなSaveダイアログウィンドウが開かれるので,ファイル名と保存形式を指定する.ファイル名の指定は,ファイル名をリストから選択するか,直接キーボードで入力する.XPaintで利用できる画像ファイル形式は次の通りである.画像ファイル形式の詳細は第VII部 1を参照すること.