複数人のメールアドレスを一つのメールアドレスに登録することで,メールを利用して回覧板のように情報交換を行うこともできる.メーリングリストは,あるアドレスをメールシステムに登録し,そのアドレスに送られたメールをシステムが自動的に,登録された複数の宛先に送信する仕組みである.CNSでは,`メーリングリスト名@sfc.keio.ac.jp'を指定するだけで,そのアドレスに登録された複数人にメールを配信できる.
エイリアスとは,ユーザが個人的にメールアドレスに割り当てる別名のことである.ユーザはエイリアスファイルを編集することで,メールアドレスを簡単な略名で登録できる.エイリアスを利用して,複数ユーザに対して簡単な略名アドレスでもメールを送信できる.
表1.2にCNSで使われている主なメーリングリストを示す.メーリングリストの登録などの手続きについては付録を参照すること.また,アドバイザリグループおよびサークルについては登録申請のあったものだけが登録されている.
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メールアドレスのエイリアスを利用するためには,ホームディレクトリ上の
.mh_profileファイルを編集し,エイリアスを登録するファイル(通常は~
/Mail/aliases)を作成,編集しなければならない.次に.mh_profileファイルの設定例を示す.
Path: Mail inc: -host mail -rpop send: -hencode whom: -hencode Draft-Folder: drafts Aliasfile: aliases
エイリアスの設定は,.mh_profileファイルの中のAliasfileの項目で指定したファイルを,Mailディレクトリの下に作成して行う.エイリアスファイルの例を図1.2に示す.エイリアスを設定することで,メールを送信する際,例えばTo:フィールドにmyfriends と入力するだけでt99000tfとs99000hfの2人に同時にメールを送信できる.
fujisawatarou: t99000tf
fujisawahanako: s99000hf
myfriends: t99000tf,s99000hf
guide-circle: t99000tf, s99000hf, t97000tk, t96000tk, s98000hk, t95000tk, |
1つのエイリアスに対して複数のユーザを設定するには,アドレスをカンマ`,'で区切る.また,エイリアスの指定は1行に書かなければならないため,もし複数行にまたがるような場合はバックスラッシュ(\)を行末に入れる(図1.2).
エイリアスファイルを編集する際に,指定したエイリアス名と同じログイン名を持ったユーザがいると,メールが正しく送信されない.自分が設定したエイリアスと同じ名前のログイン名を持ったユーザがいないことを確認してからエイリアスの設定をすること.ユーザ名を確認するにはfingerコマンドを使用する.また,エイリアスを作成した後でエイリアスと同じ名前のログイン名を持つユーザアカウントが追加されることもあるので,ログイン名と重なることのない9文字以上の名前でエイリアスを作成するのがよい.