長い期間使わない容量の大きいファイルがあると, ファイル空間を浪費してしまいます. また, メールにファイルを添付するときにそのファイルの容量が大きいと, 転送時間が長くなってしまい非効率です. このような場合にはファイルを ``圧縮'' し, ファイルの容量を小さくします. また,圧縮されたファイルを再び使える状態に戻すことを ``伸長'' といいます.
gzip [オプション] [ファイル名]
-c | 圧縮した結果を標準出力に出す. -cで指定しないと, もとのファイルが圧縮され, `.gz' という拡張子が 付加されて保存される. |
-d | gzipで圧縮したファイルを 伸長するときに指定する. |
-1〜9 | 1から9まで, 9段階で圧縮方法を指定する. 1は圧縮時間を最短にでき, 9は圧縮率を最高にできる. 省略した場合, 6が選択される. |
一般に, 圧縮率を低くすると圧縮時間が短くなり, 圧縮率を高くすると圧縮に時間がかかります. 次に圧縮率とファイルのサイズの関係を表した例を示します.
% cp file1 file9 <ENTER> % ls -l <ENTER> total 2 -rw-r--r-- 1 t00000tf student 56078 Feb 11 14:16 file1 -rw-r--r-- 1 t00000tf student 56078 Feb 11 14:16 file9 % gzip -1 file1 <ENTER> % gzip -9 file9 <ENTER> % ls -l <ENTER> total 2 -rw-r--r-- 1 t00000tf student 20440 Feb 11 14:16 file1.gz -rw-r--r-- 1 t00000tf student 17046 Feb 11 14:16 file9.gz % gzip -d file1.gz file9.gz <ENTER> % ls <ENTER> file1 file9 % _
gzipコマンドで圧縮したファイルの中身を伸長せずに見るには, zcatコマンドを用います.
zcat [ファイル名]
次に, gzipコマンドによって圧縮された report.tex.gzというファイルの中身を見る例を示します.
% gzip report.tex <ENTER> % zcat report.tex.gz <ENTER> \documentclass[a4j]{jarticle} \title{体育II レポート} \author{藤沢 太郎} \date{\today} \begin{document} \section{序論} 今学期の授業を通して学んだことは, \end{document} % _