SFC CNS GUIDE 2004

12.2 PSファイルの縮小

12.2.1 縮小印刷 -- (nup)

nupコマンドは dvipsコマンドによって生成されたPSファイルを 縮小する場合に利用します. nupコマンドへの入出力は 標準入力 ([*]) および 標準出力 ([*]) のみなので, dvipsコマンドの出力を パイプ ([*]) でつないで入力するか, dvipsコマンドで生成されたPSファイルを リダイレクション ([*]) を用いて入力する必要があります. 縮小度には1枚の印刷用紙に何ページ分を 印刷するかを指定します. 指定できるのは 248 のいずれかです.

nup -[縮小度] [オプション] < [縮小元PSファイル]> [縮小先PSファイル]

オプションには次のようなものがあります.

-l ページの周囲を枠で囲む
-n 印刷用紙の縦横にあわせてページが回転するのを防ぐ

nupコマンドの実行例を次に示します. ここではPSファイルの2ページ分を1枚の印刷用紙に印刷できるように縮小します.

% nup -2 < filename.ps > scaledown.ps <ENTER>

次の実行例では dvipsコマンドによって生成されたコマンドの出力の 8ページ分を1枚の印刷用紙に印刷できるように縮小し, 各ページの周囲の枠も出力します.

% dvips -f filename.dvi | nup -8 -1 > scaledown.ps <ENTER>

12.2.2 縮小印刷 -- (psmulti)

psmultiコマンドとパイプを利用して PSファイルを作らずに縮小印刷する書式を次に示します. 引数-pagesの後の縮小度には 1枚の印刷用紙に何ページ分を印刷するかを整数で指定します.

psmulti [オプション] -pages [縮小度] [縮小元PSファイル] > [縮小先PSファイル]

オプションには次のようなものがあります.

-border 枠 ページの周囲を囲む枠を指定する. 枠には次のものが指定できる.  
pborder
iborder
2border
shadow
frame
psmulti
-nodecor ページの周囲を囲む枠をなくす.
-o ファイル名 リダイレクションを使わずにファイルに保存する場合に 出力先のファイル名を指定する.
-l 用紙を横長 (landscape) にする.
-p 用紙を縦長 (portrait) にする.
-select ページ数 psselectコマンド ([*]) と同じように必要なファイルのみを切り出せる. ページ数には切り出したいページのページ番号をカンマで区切って指定する. 切り出したいページが連続している場合には, コロン (:) を用いてページ入力を省略できる.
-reverse 印刷するページを逆順にする.

psmultiコマンドの実行例を次に示します. ここではファイルの2ページ分を印刷用紙1枚に収まるように縮小しています.

% psmulti -pages 2 filename.ps > scaledown.ps <ENTER>

また同様に, 文書の8ページ分を印刷用紙1枚に収まるように縮小し, ページ周囲に枠をつけない実行例を次に示します.

% psmulti -nodecor -pages 8 filename.ps > scaledown.ps <ENTER>
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