あるディレクトリの中にどのような ファイルやディレクトリが存在するかを調べるには,lsコマンド(LiSt)を使用します. 次の例ではカレントディレクトリ() の内容を表示しています.
% ls <ENTER> ← lsコマンドでカレントディレクトリの内容を表示 Mail Wnn report.tex % _
lsコマンドは次のような書式で使用します.
引数のディレクトリ名には,ファイルやディレクトリを表示させたい ディレクトリ名を指定します. ディレクトリ名を省略すると,コマンドを実行した カレントディレクトリの内容が表示されます.
ディレクトリ名を指定しないでlsコマンドを実行して,カレントディレクトリの内容を表示させたのちに,`Mail'ディレクトリの内容を表示させる例を次に示します.
% ls <ENTER> ← lsコマンドでカレントディレクトリの内容を表示 Mail Wnn report.tex % ls Mail <ENTER> ← `Mail'ディレクトリの内容を表示 drafts inbox % _
lsコマンドは何もオプションを指定しない場合,ファイルやディレクトリ名を表示するだけで,それらがファイルなのかディレクトリなのかを区別できません. それらを区別して確認するには,`-F'オプションを指定します.
`-F'オプションでは ディレクトリ名に`/' (スラッシュ)を,実行ファイルに`*' (アスタリスク),シンボリックリンク()に `@' (アットマーク)を添付して表示します.
% ls -F <ENTER> Mail/ Wnn/ report.tex % _
あるディレクトリの中のファイルやディレクトリをすべて表示するには `-a'オプションを指定します. アプリケーションに必要な設定が記載されたファイルなど,通常あまり利用しないファイルは多くの場合``隠しファイル''にします. 隠しファイルとは,ドット(`.')ではじまるファイルのことをいい,lsコマンドではこれら隠しファイルは閲覧できません. `-a'オプションを指定すると隠しファイルも含めて表示されます.
% ls <ENTER> ← 隠しファイルは表示されない Mail Wnn report.tex % ls -a <ENTER> ← -aオプションをつけるとすべて表示できる . .cshrc Mail report.tex .. .login Wnn % _
ファイルやディレクトリに関係する詳細な情報を調べるには,`-l'オプションを指定します.
% ls <ENTER> ← ファイルやディレクトリ名の表示 Mail Wnn report.tex % ls -l <ENTER> ← -l オプションを付加すると詳細な情報を表す drwx------ 4 t03000tf 512 Dec 10 12:19 Mail drwxr-xr-x 2 t03000tf 512 Dec 10 12:14 Wnn -rw-rw-r-- 1 t03000tf 0 Dec 10 12:14 report.tex % _
結果は左から 保護モード(),被リンク数,ファイル所有者のログイン名,ファイルまたはディレクトリの容量,最終更新日時,ファイルまたはディレクトリ名 を表します.