``フレーム機能''とは,
Webブラウザの画面をいくつかに区切って,
それぞれの領域に異なるHTMLファイルを表示させる機能のことです.
例えば「メニュー」と「内容」に画面を分割し,メニューを常時表示
するようにしてWebページを使いやすくできます.
Lynx,w3m (),携帯電話などのように
フレーム機能をサポートしないWebブラウザがあるので,Webページを見るユーザの
環境を考えて利用してください.
4.11.1 Webページの文書型の宣言
ファイルの冒頭で,
<!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.01 Frameset//EN">
と宣言して,HTML4.01 FramsetのDTDにしたがって
記述されていることを宣言します.
4.11.2 フレームの作成
フレームの枠組みを定義するためのHTMLファイルを作成します.
フレームを表示するには,
フレーム構成の情報を
<frameset>タグと
</frameset>タグ
で囲みます.
フレームを表示できないWebブラウザでは,
<noframes>タグで囲まれた内容が表示されます.
<!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.01 Frameset//EN">
<html>
<head>
<title>フレームのタイトル</title>
</head>
<frameset>
<noframes>
フレーム機能に対応していないWebブラウザではこの部分が表示される.
</noframes>
</frameset>
</html>
フレームの枠組みを指定するには,
<frameset>タグを用います.
<frameset cols="割合1,割合2,..." rows="割合1,割合2,...">
.............
</frameset>
- cols属性
横方向の分割をカンマで区切って指定します.
幅の値は,ピクセル()か
Webブラウザのウィンドウのサイズに対する割合(%)
で指定します.
また,
残りすべてを指定するには`*'を使用します.
- rows属性
縦方向の分割をコンマで区切って指定します.
高さの値の指定はcols属性と同じです.
1つの<frameset>タグの中に
rows属性とcols属性を記述することで
複雑なフレーム構成も可能です.
4.11.3 フレームの設定を行う - <frame>タグ
各フレームの名前やリンク先の情報を指定するには
<frame>タグを利用します.
<frame name="フレーム名" src="URL" scrolling="キーワード">
- name属性
フレームの名前を指定します.
- src属性
フレームに表示するHTMLファイルのURLを指定します.
- scrolling属性
スクロールバーの表示について指定します.
スクロールバーを常時表示させるには`yes',
非表示にするには`no',
フレームの大きさに文章が収まらなかった時に自動的に表示するには`auto'を指定します.
なお,scrolling属性を指定しない場合は`auto'に設定されます.
4.11.4 フレームに対応していないときに表示する - <noframes>タグ
フレーム機能をサポートしていないWebブラウザに対しては,
<noframes>タグ内に記述された内容が表示されます.
<noframes>
............
</noframes>
4.11.5 別フレームへのリンク先指定
フレーム内にあるリンクをクリックすると,
通常は同じフレーム内にリンク先のが表示されます.
<a>タグのtarget属性を利用すると,
リンク先のHTMLファイルを
任意のフレームや新しいウィンドウに表示できます.
<a href="リンク先のWebページ" target="リンク先を表示するフレーム名">
...........
</a>
target属性には次のような値が指定できます.
- target属性
target属性に指定できる値は次の4種類があります.
<frame>タグのname属性で設定したフレーム名を指定すると,
リンク先のWebページをそのフレーム内に表示します.
- _top
現在表示しているフレーム構成を破棄しリンク先のWebページを表示します.
- _parent
ウィンドウがフレームに分割されていれば,
1段だけ分割を解除して,その親フレームに表示します.
- _self
リンクがあるフレーム内にリンク先のWebページを表示します.
- _blank
新しいウィンドウにリンク先のWebページを表示します.
図:
<frame>タグを使ったWebページのサンプル
<!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.01 Frameset//EN">
<html>
<head>
<title>
Frame test Page
</title>
</head>
<frameset rows="120,*,15%">
<frame src="head.html" name="head" scrolling="no">
<frame src="body.html" name="body" scrolling="no">
<frameset cols="40%,*">
<frame src="menu.html" name="menu">
<frame src="comment.html" name="coment">
</frameset>
<noframes>
<p>
このWebページは「フレーム機能」を使用しています.
フレーム機能の使えるWebブラウザでみましょう.
</p>
</noframes>
</frameset>
</html>
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