マルチメディアデータの処理/ペイント系画像ツールの利用/ルートウィンドウへの画像の表示

画像を表示するには,XVなどの画像表示ツールを利用します.画像をXWindow Systemのルートウィンドウにも表示できます.ここでは,ルートウィンドウに画像を表示するためのコマンドについて説明する.

各コマンドの違いは,扱える画像ファイル形式です.また,指定できるオプションにも違いがあります.そのことに注意して,各々のコマンドを区別して使用します.

2.5.1 xloadimageコマンド

xloadimageコマンドはX Window System上で画像ファイルを表示するためのコマンドであり,ルートウィンドウに画像を表示できます.xloadimageを利用するには次のように入力します.

% xloadimage -onroot [ファイル名]<RET>
-onrootオプションを指定すると,ルートウィンドウに[ファイル名]で指定した画像が表示されます.それ以外の場合には,新たにウィンドウが表示され,そこに画像が表示されます.

xloadimageコマンドで扱える画像ファイル形式には,GIF,JPEG,PBM,PGM,PPM,XBM,XWDなどがあります.

2.5.2 xsetrootコマンド

xsetrootコマンドはルートウィンドウの設定を行うためのコマンドです.例えば,XBM (X11 Bitmap)形式の画像ファイルをルートウィンドウに表示したり,自分で作成したビットマップをマウスカーソルとして使うように設定できます.xsetrootを利用するには次のように入力します.

% xsetroot [オプション] [ファイル名]<RET>

オプション

-bitmap ルートウィンドウに画像ファイルを表示します.
-cursor マウスカーソルを指定するビットマップファイルに変えます.
-solid 背景の色を別の色に変えます.

2.5.3 xpmrootコマンド

xpmrootコマンドは,XPM (X11 Pixmap)形式の画像ファイルをルートウィンドウ上に表示するためのコマンドです.xpmrootを利用するには次のように入力します.

% xpmroot [ファイル名]<RET>

2.5.4 sxpmコマンド

xpmrootコマンドは,xsetrootコマンドと異なりルートウィンドウ上にしか画像ファイルを表示できません.ルートウィンドウ上以外で,XPM (X11 Pixmap)形式の画像ファイルを表示したい場合には,sxpmコマンドを用います.sxpmを利用するには次のように入力します.

% sxpm [ファイル名]<RET>

fvwm2を使用した際に表示される`Fvwm Buttons'に使用されている アイコンは,XPM形式の画像ファイルを使用しています.これらはCNS 上のディレ クトリ/usr/local/X11R6.3/lib/X11/pixmaps/以下に置かれている ので,参考にしてください.