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2.5 広範囲の削除と取り出し
Muleでは,広範囲のテキストを一度に削除し,それを取り出せる.削除されたテキストは,キリングバッファというバッファに保存され,新しいものから順番に取り出せる.
表2.3にキリングバッファに関するキー操作を示す.
表 2.3:
キリングバッファの利用
キー操作 |
意味 |
C-k |
カーソル上の文字から行末までを削除 |
C-y |
キリングバッファの内容の取り出し |
M-y |
過去のキリングバッファの内容の取り出し |
C-x r k |
矩形テキストの削除 |
C-x r y |
矩形テキストの取り出し |
|
1行削除 -- (C-k)
C-kを使うとカーソル上の文字から行の終わりまでを削除できる.このC-kを使って削除されたものは,キリングバッファに保存される.キリングバッファの中身は,
C-yを入力することによって現在カーソルのある位置に取り出せる.また,C-kを連続して入力することによって1度に複数行を削除した場合,削除した複数の行がすべてが1つのキリングバッファに保存され,
C-yで全体を取り出せる.
リージョンの削除 -- (C-w,M-w)
リージョンを削除するためには,C-wを用いる.削除されたテキストはC-kを入力したときのようにキリングバッファに保存される.M-wを用いると,リージョン内のテキストを削除せずに,キリングバッファに保存できる.
キリングバッファの取り出し -- (C-y)
テキストを削除したところから別の位置までカーソルを移動して,C-yによって削除したテキストの内容を取り出せば,簡単にテキストを別の場所に移動できる.また,C-yを連続して入力することによって削除したテキストを何個でも複製できる.
C-kを入力する度にキリングバッファの内容は更新されるが,Muleは以前のキリングバッファの内容を保存している.C-yに続けてM-yを入力することにより,以前のキリングバッファを取り出せる.このM-yを連続して入力すると過去のキリングバッファの内容をさかのぼって取り出せる.
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