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2.2 .Xdefaultsファイル

.Xdefaultsファイルはリソースファイルと呼ばれ,各X WindowSystemを利用したアプリケーションの基本的な外観や動作を設定するためのものである.設定することができる項目や方法はアプリケーションごとに異なり多岐にわたっているので,ここでは基本的なことのみを説明する.

.Xdefaultsという名前は,CNSの標準設定の.xsessionファイルの中で指定されているファイル名である.自分で .xsessionを設定している場合は任意の名前をつけてそのファイルを.Xdefaultsファイルと同様に読み込むことができる.


2.2.1 基本事項

X Window Systemを利用したアプリケーションの外観や動作を構成するものをリソースと呼ぶ.このリソースをデータベース化して初期設定として読み込めるようにしたものが.Xdefaultsファイルである.

.Xdefaultsファイルは実際には次のようにリソース名とその値の組み合わせで記述されている.

リソース名:値

2.2.2 .Xdefaultsファイルの設定

例えば次のようにすれば,ktermの背景の色を小麦色に,文字の色を黒にすることができる.

KTerm*Background: wheat
KTerm*Foreground: black

ここでは,xbiffをカスタマイズしてメール到着,未到着時の絵を変更する設定を例として説明する.

まず次のように,Xdefaultsファイルを作成する.

! .Xdefaultの例 !以降の文章はコメントアウトされる

! ビットマップのファイルを置く場所を設定する
! 標準のパスも書き忘れないこと
*bitmapFilePath: /home/s99000hf/Pictures/bitmaps:/usr/include/X11/bitmaps

XBiff*emptyPixmap:     biff_e	! 未到着時のビットマップのファイルの名前
XBiff*fullPixmap:      biff_f	! 到着時のビットマップのファイルの名前
XBiff*width    :       64       ! xbiffの横の長さ
XBiff*height   :       64       ! xbiffの縦の長さ

/home/s99000hf/Pictures/bitmapsbiff_ebiff_fという名前のBMP形式のファイルを作成しておくと,それぞれの状態に応じてどちらかがxbiffに表示される.

BMP形式のファイルはbitmapコマンドで作ることができる.

 bitmap &<RET>

リソース名や設定することができる値は,各アプリケーションごとに異なるのでここでは詳しく説明しない.各自マニュアルなどを参照して調べてほしい.

またxrdbコマンドを実行すると現在設定されているリソース名と値の一覧を表示することができる.

% xrdb -query <RET>

また次のようにすればログインし直すことなく.Xdefaultsファイルの設定を有効にすることができる.

% xrdb -load ~/.Xdefaults<RET>



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