.Xdefaultsファイルはリソースファイルと呼ばれ,各X WindowSystemを利用したアプリケーションの基本的な外観や動作を設定するためのものである.設定することができる項目や方法はアプリケーションごとに異なり多岐にわたっているので,ここでは基本的なことのみを説明する.
X Window Systemを利用したアプリケーションの外観や動作を構成するものをリソースと呼ぶ.このリソースをデータベース化して初期設定として読み込めるようにしたものが.Xdefaultsファイルである.
.Xdefaultsファイルは実際には次のようにリソース名とその値の組み合わせで記述されている.
リソース名:値
例えば次のようにすれば,ktermの背景の色を小麦色に,文字の色を黒にすることができる.
KTerm*Background: wheat KTerm*Foreground: black
ここでは,xbiffをカスタマイズしてメール到着,未到着時の絵を変更する設定を例として説明する.
まず次のように,Xdefaultsファイルを作成する.
! .Xdefaultの例 !以降の文章はコメントアウトされる ! ビットマップのファイルを置く場所を設定する ! 標準のパスも書き忘れないこと *bitmapFilePath: /home/s99000hf/Pictures/bitmaps:/usr/include/X11/bitmaps XBiff*emptyPixmap: biff_e ! 未到着時のビットマップのファイルの名前 XBiff*fullPixmap: biff_f ! 到着時のビットマップのファイルの名前 XBiff*width : 64 ! xbiffの横の長さ XBiff*height : 64 ! xbiffの縦の長さ
/home/s99000hf/Pictures/bitmapsにbiff_e, biff_fという名前のBMP形式のファイルを作成しておくと,それぞれの状態に応じてどちらかがxbiffに表示される.
BMP形式のファイルはbitmapコマンドで作ることができる.
bitmap &<RET>
リソース名や設定することができる値は,各アプリケーションごとに異なるのでここでは詳しく説明しない.各自マニュアルなどを参照して調べてほしい.
またxrdbコマンドを実行すると現在設定されているリソース名と値の一覧を表示することができる.
% xrdb -query <RET>
また次のようにすればログインし直すことなく.Xdefaultsファイルの設定を有効にすることができる.
% xrdb -load ~/.Xdefaults<RET>