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1.4 Emacsの基本的な操作

Emacsの操作方法は,大きく次の3つに分けられる.

カーソルの移動など特殊な操作を行う場合,<CTRL><ALT>あるいは<META>と キーを組み合わせて入力する.


1.4.1 アルファベットの入力

キーボードの上に記されているアルファベット,数字,記号はそのキーを押すことによって入力できる.キーを押すとテキストカーソルの位置にその文字が入力され,カーソルは1文字分右へ移動する.また,<RET> を押すと改行し,テキストカーソルは次の行の先頭へ移動する.英大文字や記号の一部は,<SHIFT>を押しながら入力する.英大文字を連続して入力するような場合,<CAPS>を押すとそれ以降のアルファベットはすべて大文字となり,<SHIFT>を押しながら入力すると英小文字を入力できる.<CAPS>をもう1度押すと通常の英小文字を入力する状態に戻る.


1.4.2 テキストカーソルの移動

Emacsではカーソルのある文字に対して編集操作を行う.カーソルの操作方法はウィンドウでも,エコーエリアでも同じである.また,カーソル移動はキーボードの十字キーを使っても行える.基本的なカーソルの動かし方を表1.2,図1.2に示す.`p'はPrevious,`n'はNext,`b'はBackward,`f'はForward,`a'はアルファベットの第一番目,`e'はEndを意味する.



基本的なカーソルの移動
キー操作 意味
C-p カーソルを上に移動
C-n カーソルを下に移動
C-b カーソルを左に移動
C-f カーソルを右に移動
C-a カーソルを行の先頭に移動
C-e カーソルを行の末尾に移動





C-p

C-aC-b_C-fC-e

C-n 基本的なカーソルの移動



また,文字単位だけでなく単語,文節,文単位でもカーソルを移動できる.M-bM-fによって英文では単語ごとに,日本語では文節ごとにカーソルを移動する.単語,文節,文単位でのカーソル移動のキー操作一覧を表1.3に示す.



表 1.3: 単語,文節,文単位でのカーソルの移動
キー操作 意味
M-b カーソルを左の単語(文節)に移動
M-f カーソルを右の単語(文節)に移動
M-a カーソルを段落の先頭に移動
M-e カーソルを段落の末尾に移動



1.4.3 文字の削除と移動

ファイルを編集中,入力した文字を削除する場合,Emacsでは表1.4に示すようなキー操作により,文字の削除を行う.

カーソルの左の文字を削除するには<BS>を使う.カーソルがある位置の文字を削除するにはC-dを入力する.また,C-kを使うとカーソルがある位置の文字から行末までを削除できる.

カーソル移動と同じように,<CTRL>の代わりに<META>を使うことによって1文字ずつではなく,1単語ずつ削除できる. M-dはカーソルの位置以降にある単語を削除し, M-<BS>はカーソルの直前の単語を削除する.日本語の場合は文節単位となるが,うまく動作しない場合もあるので注意すること.



表 1.4: 文字の削除
キー操作 意味
<BS> カーソルの左の文字の削除
C-d カーソル位置の文字の削除
C-k カーソル位置の文字から行末までを削除
M-<BS> カーソルの左の単語の削除
M-d カーソル位置の単語の削除



1.4.4 エラーからの復帰 -- (C-g)

Emacsを使用していて動作がおかしくなった場合や,コマンドの実行を中止したい場合には,C-gを入力する.

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