UNIXでは, ネットワークを通じて他のユーザとリアルタイムで通信できる アプリケーションが用意されています. ここではCNS で利用できる phoneコマンドについて説明します. phoneは他のユーザとリアルタイムで会話するためのコマンドです. phoneコマンドはccz??で利用できます.
自分と同じホストにログインしているユーザに対してphoneコマンドを実行するには, コマンドに続けて会話する相手のログイン名を入力し, 相手が応えるのを待ちます. 自分とは違うホストにログインしているユーザに対してphoneコマンド を実行するには, 相手のログイン名とホスト名を指定する必要があります.
次に, ccz00にログインしているユーザs00000hfに phoneコマンドを実行する例を示します.
% phone s00000hf@ccz01 <ENTER> % _
phoneを受けたユーザのシェルには, phoneがかかってきていることを示すメッセージが表示されます. 相手がphoneを受けるとシェル上下に分割され会話がはじまります. 次に, かかってきたphoneに応えて会話をはじめる実行例を示します.
Message from the Telephone_Operator@ccz00 at 6:08 ... phone: connection requested by t00000tf@ccz00 phone: respond with "phone t00000tf@ccz00" phone <ENTER>
phoneを受けると画面が図6.1のように表示され, 会話がはじまります.
phoneコマンドの書式は次の通りです.
phoneコマンドには, 表6.2のような機能が用意されています. これらのキー操作を行っても, 相手の画面には表示されません.
phoneは日本語 (かな文字のみ) が使えます. <ESC>に続けて `set code jis' に続き, <ENTER>を入力すると, 入力した文字の表示がアルファベットからひらがなに切り替わります. 片仮名で表示するときには, その単語の1番はじめをアルファベットの大文字にします. <SPACE>か<TAB>で単語を区切れます. また, 母音で終らない単語はアルファベットのまま表示されるので注意が必要です. 英単語など, アルファベットで単語を表示する場合は, ダブルクォーテーション (") でその単語を囲みます. ホームディレクトリに `set code jis' と記述した `.phonerc' という名前のファイルを作成しておくと, 以降phoneを起動するだけでひらがな表示に切り替わります.
phoneコマンドを終了するには, C-cを押します. 画面の左下に `Really quit?' と表示されるので, yと入力すると終了します.