UNIX では,ネットワークを通じて他のユーザとリアルタイムで通信できる アプリケーションが用意されています.ここではCNS で利用することのできる phoneコマンドについて説明します. phoneは他のユーザとリアルタイムで会話するための コマンドです. phoneコマンドはccz??で利用できます.
自分と同じホストにログインしているユーザに対してphoneコマ ンドを実行するには,コマンドに続けて会話する相手のログイン名を入力し,相手が応えるのを待ちます. 自分とは違うホストにログインしているユーザに対してphoneコマンド を実行するには,相手のログイン名とホスト名を指定する必要があ ります.
次に,ccz01にログインしているユーザs03000hfに phoneコマンドを実行する例を示します.
% phone s03000hf@ccz01 <ENTER> % _
phoneを受けたユーザのシェルには,phoneがかかってきているこ とを示すメッセージが表示されます.相手がphoneを受けるとシェル上下に分割され会話がはじまります. 次に,かかってきたphoneに応えて会話をはじめる実行例を示します.
Message from the Telephone_Operator@ccz00 at 6:08 ... phone: connection requested by t03000tf@ccz01 phone: respond with "phone t03000tf@ccz01" phone <ENTER>
phoneを受けると画面が図16.1のように表示され,会話がはじまります.
phoneコマンドの書式は次の通りです.
phoneコマンドには,表16.2のような機能が用 意されています.これらのキー操作を行っても,相手の画面には表 示されません.
phoneは日本語(かな文字のみ)が使えます. <ESC>に続けて`set code jis'に続き,<ENTER>を入力すると,入力した文字の表 示がアルファベットからひらがなに切り替わります.片仮名で表示するときには,その単語の1番はじめをアルファベットの大文字にします.<SPACE>か <TAB>で単語を区切れます.また,母音で終らない単語はアルファ ベットのまま表示されるので注意が必要です.英単語など,アルファベット で単語を表示する場合は,ダブルクォーテーション(")でその単語 を囲みます. ホームディレクトリに`set code jis'と記述した `.phonerc'という名前のファイルを作成しておくと,以降phoneを起動するだけでひらがな表示に切り替わります.
phoneコマンドを終了するには,C-cを押します.画面 の左下に`Really quit?'と表示されるので,yと入力すると 終了します.