不特定多数のコンピュータに意図的に被害をもたらすプログラムを``コンピュータウィルス''といいます. コンピュータウィルスはフロッピーディスクや電子メールでやりとりされるファイルを媒体として広まります.
コンピュータウィルスは 現実にあるウィルス(病原体)に対する意味と同じような意味で使用します. コンピュータウィルスがファイルにとりつくことを``感染''といい,コンピュータウィルスが発動することを``発症''といいます.
コンピュータウィルスは OS やアプリケーションの欠陥である``セキュリティホール''を利用して,コンピュータに障害を引き起こします. コンピュータがコンピュータウィルスに感染すると 自分のコンピュータのみならず,他人のコンピュータにまで危害を加える可能性がありますので,以下の知識をしっかりと身につけておきましょう.
コンピュータウィルスは UNIX ・ Windows などのOS ,MozillaやInternet Explorerなどの アプリケーションのセキュリティホールを不正に利用してコンピュータに危害を加えます.
コンピュータウィルスは メールに添付されたファイルや,ネットワーク上でやりとりするファイル を媒体としてコンピュータからコンピュータへ感染します. コンピュータウィルスへの感染を未然に防ぐためには自分の使っているOS や アプリケーションのセキュリティに関する情報を 普段から気にかけるようにしてください.各OS のセキュリティ情報は表4.1 を参照してください.
OS の種類 | URL |
Linux | http://www.linux.or.jp/ |
FreeBSD | http://www.freebsd.org/ja/security/ |
Windows | http://www.microsoft.com/japan/security/ |
Mac OS | http://www.apple.co.jp/support/ |
また,各OS やアプリケーションのセキュリティ上の問題についての情報収集,分析,再発防止策の検討 などを行っている団体があります.これらの団体についての詳細は表4.2のURLを参照 してください.
団体 | URL |
CERT | http://www.cert.org/ |
JPCERT | http://www.jpcert.or.jp/ |
コンピュータウィルスへの感染を事前に予防する対策としてはOS やアプリケーションのセキュリティホールを 塞いだり,コンピュータウィルス対策ソフトウェアを導入する必要があります.
OS やアプリケーションのセキュリティホールを 塞ぐには 表4.1にあげたホームページなどを参照し,自分の使用しているOS やソフトウェアの情報を把握し,セキュリティホールが見つかったら速やかに最新版にアップグレードしてセキュリティホールに対処をする必要があります.
コンピュータウィルス対策ソフトウェアとは,Windows やMac OS 向けに販売されている コンピュータウィルスと思われる不正なプログラムの実行を防ぐソフトウェアです.
代表的なコンピュータウィルス対策ソフトウェアとして次のようなものがあります.
製品名 | 会社名 | 販売会社ホームページ |
ウィルスバスター | トレンドマイクロ株式会社 | http://www.trendmicro.co.jp/ |
Norton AntiVirus | 株式会社シマンテック | http://www.symantec.co.jp/ |
VirusScan | 日本ネットワークアソシエイツ株式会社 | http://www.nai.com/japan/mcafee/ |
コンピュータウィルス対策ソフトウェアの種類によっては自分が送受信する電子メールの 内容をチェックする機能を備えているものもあります.
万が一,コンピュータウィルスに感染してしまった場合には,被害を広げないためにもネットワークに接続している 場合はネットワークから切り離します. コンピュータウィルスは多種多様でその症状もウィルスの種類によって変わって きます. 表4.3のWebサイトで公開している情報を元に 感染したウィルスの種類を特定し,その情報を元にコンピュータを復旧させましょう.