2.1 デジタルデータ

2.1.1 デジタルデータ

コンピュータ内部のすべての情報は ``デジタルデータ'' という情報形式で表現されています． デジタルデータとは，数値で表現された形式の情報 のことを指します． 文章や写真，映像，音声など現実にあるさまざまな形式の情報を コンピュータで利用する場合，デジタルデータに変換しています． アナログデータは連続した情報のままなので保存や複製の際に，データの劣化を伴います．それに対して数値でデータを表している デジタルデータは劣化しません． 映像や音声などでも画像や音質を劣化させずに保存や複製ができます． 以降，単に``データ"といった場合には``デジタルデータ"を指します．

2.1.2 デジタルデータの単位と量

デジタルデータの量は，`bit' (ビット)や `Byte' (バイト)という単位で表されます． bitは，`0'か`1'のどちらか，2通りの情報を示す単位です． 2bitでは2² = 4通りの情報を表します． 8bitは1Byteを表し，1Byteで2⁸ = 256通りの情報を表せます．

例えば，英数字をデータとして表現する場合，英数字はアルファベットの大文字と小文字を合わせて52通りであり，他に数字や記号を合わせても256通りに満たないため，1Byteのデータ量で表現できます． 一方日本語の漢字を表現する場合には，256通りより多いので 1Byteのデータ量では足りません．漢字を1文字表現す るためには，2Byte ( 256² = 65536通り)のデータ量が必要になります．

どのような情報を表現するかによって必要なデータの量 は変化します．映像などの表現には多くのデータ量が必要です． データ量の単位の換算を表2.1に示します．