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1.1 WWWの仕組み

WWWは,インターネットに接続された世界中のコンピュータに公開されている情 報を閲覧したり,自分でインターネット上に情報を公開できるシステムです. WWWとは`World Wide Web'の略で,Web (ウェブ)やW3ともいわれ ますが,本書ではWWWと表記します.

WWW上に公開されている文書のひとつひとつを``Webページ''といいます. Webページは通常, `HTML' (Hyper Text Markup Language) ([*])という 言語でテキストファイル として書かれています.

WWWは,自身の持っている機能やデータを提供する側の ``WWWサーバ''と, WWWサーバの情報を利用するコンピュータである ``WWWクライアント'' で構成されて います.この方式を``クライアントサーバシステム''といいます. ユーザはWWWクライアントを利用して,Webページを閲覧します.

1.1.1 Webブラウザ

WWWサーバ上で発信されているWebページを閲覧するためのソフトウエアを, ``Webブラウザ''といいます. WebブラウザはHTML ([*])などの言語で書かれた文字を解析し, その結果に基づき,視覚化して画面に表示します.



図: WWWの仕組み

1.1.2 URL

WWW上で公開されている情報を見るためには, 必要な情報があるWWW上の場所をWebブラウザに明示します.

その場所を表す際に用いられるものが `URL' (Uniform Resource Locator)です. URLは, インターネット上にある情報の場所を指定するための方法です.

SFCのWebページを表すURLは次のような形になります.

http://web.sfc.keio.ac.jp/

URLによって,WWW上のある一点を指定できます. URLの書式は次のようになっています.

[スキーム名]://[サーバ名]:[ポート番号]/[パス名]


スキーム名
情報ソースの種類を指定します. `HTTP' (HyperText Transfer Protocol) はWWWサーバと Webブラウザで通信をするための取り決めです. この他にもスキーム名としては, FTP (File Transfer Protocol)などがあります.

サーバ名
WWW上で公開されているサーバの名前,またはIPアドレスを指定します. 例えばSFCのWWWサーバは`web.sfc.keio.ac.jp'などがあります.

ポート番号
スキームごとに標準的に利用されるポートの番号が決まっていて(httpなら80など), 通常はこの指定を省略できます.

パス名
スキーム名,サーバ名とポート番号で指定された WWWサーバ内での情報の場所を示します.

1.1.3 ハイパーリンク

HTMLの最大の特徴と言えるものが``ハイパーリンク''です.ハイパーリンクとは, Webブラウザで指定された場所を選択することにより特定のWebページへと移動で きる仕組みのことです.ハイパーリンクは``リンク''と略され, ハイパーリンクを利用することを``リンクを張る''などと表現します. WWW上でハイパーリンクが無数に存在していることから `Web' (蜘蛛の巣状)と表現され, World Wide Webの由来ともなっています.

ハイパーリンクはWebページだけではなく 画像,音声,映像,プログラムファイル などにも張れます. これらのファイルをインターネットからWWW経由でコピーすることを ``ダウンロード'' (Download) するといいます. また,サーバにファイルを送ることを ``アップロード'' (Upload) といいます.