2003 CNS GUIDE
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3.4 図表を配置する

LaTeXでは,図表を記述した箇所だけでなく,見やすいようにページの上端や 下端などに自動的に配置できます.この機能を提供するのがfigure 環境やtable環境といったfloat環境です.

figure環境は図を配置し,table環境は表を配置する 機能を持ちます.これらfloat環境内では\captionコマンド で標題を出力できます.出力される標題の前には,figure環境では``図 1.1''のように,table環境 では``表 1.1''のように番号が振られます.なお,両者の環境の違いは基本的 にはこの標題の出力形式だけです.

float環境の記述例を次に示します.一般的に図の標題は図の下に,表の標題は表の上につけます.また,例で指定している\labelコマンドは,相互参照機能を利用するためにラベルをつけるコマンドです.相互参照について は[*]を参照してください.

figure環境やtable環境では,図表の配置を 表3.2のように指示できます.配置の指定は特になくても 問題ありません.指定がない場合はLaTeXが適当に判断して図表を配置します. なお,これらの環境名に``*''をつけた場合は,2段組の場合に本文領域の 横幅一杯の図表を出力できます.


表 3.2 図表の配置指定
位置指定 機能
h 記述した場所に図表を出力する.``*''をつけた場合は 指定できない.
t ページ上端に出力する.
b ページ下端に出力する.``*''をつけた場合は指定できない.
p 図表用のページを用意して出力する.

この位置指定は複数指定できます.例えば次のように指定すると,記述した場所に出力できるかを確かめ,無理であればページ上端に,さらに無理 であればページ下端に出力します