2003 CNS GUIDE
copyright
 

1.2 プロトコル

コンピュータ同士が通信をする際には,事前に決められた取り決めにしたがってデータのやりとりをします. この取り決めのことを``プロトコル''といいます. 例えばWebで利用される`HTTP' (Hyper Text Transfer Protocol)では,クライアントがWebサーバに対して`GET'という文字列に続いて そのサーバ上のファイルの場所を送ると,Webサーバはそのファイルの内容をクライアントに送信することが決められています. Web上ではこの取り決めにしたがって Webページ([*])のやりとりをしています.

プロトコルは通信の目的に応じて使い分けられます. 例えばメールの送信には `SMTP' (Simple Mail Transfer Protocol) を使いますが,受信には `POP' (Post Office Protocol) を使います. また,通信の目的は同じでも通信方法が異なる場合は別のプロトコルが使われます. HTTPや `HTTPS' (Hypertext Transfer Protocol Security) を例にあげて説明します. HTTPとHTTPSはどちらもWebページを取得するという目的は同じですが,通信を暗号化して安全に通信をするかしないか,という違いがあります. HTTPでは通信は暗号化されませんが,HTTPSではSSLという暗号化技術を用いて安全にデータを転送します.